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管理人のNaokiです。 東京在住、フリーランス(一人法人) 石油、FX、株のトレードをしながら、Web作成を行ってます メール:crudeoil123com◎yahoo.co.jp (◎を@に変えて下さい)

OPEC総会前後の原油オプションの挙動

2017年11月30日にOPEC総会が行われました。昨年は総会後に原油が上昇しました。今年も上に行くだろうと考え、11/29にNYMEXでCALLオプションを買ってみました。

しかし!!!11/30になると、原油先物価格が少し上がったのにCALLのプレミアムは急落し、筆者は速攻で損切るハメになりましたorz
OPEC総会直後に原油オプション価値が急降下する様子

インプライドボラティリティを見てみますと、11/29から11/30にかけて急落していることが分かります。11/29,30の原油価格は57.3,57.4であり、0.1ドル上昇しています。一方、NYMEXの2018年2月限の権利行使価格62ドルのコールのプレミアムは0.17ドルから0.08ドルと半分になっています。
OPEC総会直後に原油オプションのインプライド・ボラティリティが急降下する様子

原油価格上昇したけれど、ボラティリティが急落したためにプレミアムが剥落したというわけです。このような現象はボラティリティ・インプロージョンと呼ばれておりますが、実際に嵌ってみると腹が立つことこの上ありませんw 筆者はサプライズニュースが出てコールがインザマネーになる可能性に賭けて残存期間の短いコールを買ったので、外したら損するのは仕方ありませんけども。

筆者は損失が大きく膨らむ可能性があるオプションの裸売りは行わないことにしていますが、海外先物会社に口座を開いていれば、原油オプションのボラティリティの急落を積極的に狙ってオプションを売ることも可能です。楽天証券では海外のコモディティ先物のトレードは可能ですが海外コモディティのオプションは扱っていませんので、オプションを売買したいのであれば海外ブローカーに口座を開くしかありません。以前はInteractive Brokersの米国口座でもコモディティデリバティブはトレードできましたが現在では個人口座に限って扱いは中止されました(法人口座では現在でも可能な模様ですが、興味ある人はご自身でご確認下さい)。原油オプション取引可能で日本語OKの米国正規ブローカーは例えばここがあります。ほぼ同じ仕組みの金融商品としてはeワラントがありますが「買い」からしか売買をできませんので、ボラティリティ急落を狙った売りポジションを構築したい場合は、海外市場でオプションを売るしかありません。が、オプション売りは莫大な損失を蒙る可能性があるのでおすすめできません。例えて言えば、線路に落ちている小銭を拾うようなものです(気づいたときには一気に命まで取られる、という意味で)。筆者が若い頃、プット売りで全資金の7割ほどを1日で失った経験があります…..オプション売りは危ない。やめとけ。

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海外先物を使って例年お決まりの天然ガスのサヤ滑りを収益化する

※本記事は海外先物の話です。天然ガスCFD関連は以下の記事のほうが参考になると思います
ファンダメンタルズ的な季節傾向を利用した1-2月の天然ガスのトレードプラン
天然ガスブル3倍ETNの特徴と取引上の注意点、攻略のヒント。

CFDを使ったトレードでは価格の上下を当てて利益を取りに行きますが、海外の先物市場(NYMEX)で直接トレードすることを厭わなければ、多彩な収益機会を利用することができます。本稿では一例として私が毎年冬場(11~3月頃)に行っている天然ガスのスプレッドトレードをご紹介しましょう。

天然ガスは、そのままでは空気中に拡散して飛んでいってしまうため、タンクや地下貯蔵施設に保管しなければなりません。タンクの増設はコストがかかるため米国では主に、枯渇したガス田を利用して地下にガスを押し込んで保管しています。

原油と天然ガスを比較すると、液体である原油のほうが保管は容易だと考えられます。つまり気体の天然ガスは保管コストが高いという問題があります。

ここで先物の理論価格を思い起こしてみますと「先物価格=現物価格+保管コスト」となりますので、天然ガスは保管コストが大きいゆえに、本質的にコンタンゴ(順鞘)になりやすいコモディティであると考えられます。実際のところは単に保管コストだけでなく冬場の暖房需要に使われるだとか、夏場の発電需要に使われるといった季節要因があるため、限月ごとに特徴的な動きをすることになります。

限月ごとの特徴としては冬の限月は高く、春の限月は安いという特徴があります。暖冬の場合は3月限あたりの端境期的な限月も売られますが、厳冬の場合は4月限でも思わぬ高値になることがあります。このため天然ガスが高値をつけたときに、安全を見て5月限あたりを売り(1~3月限が高いと吊られて上がるため)、夏限月の8月あたりを買う、という方法で、保守的に利益を狙うことができます。負けるときもありますがミドルリスクミドルリターンの戦略であるといえます。

下図はNYMEXの天然ガス先物の8月限と5月限のスプレッド(サヤ、価格差)です。2018年の緑色の線に注目して下さい(執筆は2017年12月ですが、来年の先物だから2018年になってます)。例年は12月頃から3月頃にかけて、8月限と5月限のスプレッドが拡大していることがわかります。

NYMEX天然ガスの8月と5月のスプレッド

海外市場で直接トレードできる環境がある人は、こうした傾向を収益化することができるというわけです。天然ガス先物の倍率は10000倍なので左軸で0.0400から0.0600まで広がった場合は、200ドルの利益になるということを意味します。NYMEXでスプレッド注文を出す場合の証拠金はSPANマージンなので(リスク量に見合った証拠金額に減額されるので)、このスプレッド注文1組あたりの必要資金は高々1000ドル程度です。3000ドルほど預けておいて、スプレッドを3組仕掛けて2ヶ月放置して1000ドル取りに行く、というようなミドルリスク・ミドルリターンな取引となります。

売買タイミングは、天然ガス在庫量の例年との比較や、米国の気温予想などを参考にします。下図はEIA発表の天然ガス在庫統計です。

EIA発表 天然ガス週間在庫統計(2013~2017年比較)

NYMEXで天然ガスのスプレッドの拡大狙いの注文を出す場合は「スプレッドの売り注文」となります。期限の短い先物を売って期限が長い先物を買うスプレッド注文は「売り」、期限の短い先物を買って期限が長い先物を売る注文は「買い」です。要するに期限が短い先物を中心に売りと買いが決まります(これは東京市場でも同様です)。

残念なことに、この種のトレードを行うためには海外のブローカーに取引口座を開かなければなりません。楽天証券でも海外先物取引が可能になっていますが、取引所の提供しているスプレッド注文に対応していない、という問題があります。NYMEXではスプレッド注文を提供しており、スプレッドの値を指定して指値することができ、売りまたは買いの片方しか約定しない、ということはありませんし(必ずスプレッドとして約定する)、注文時の拘束資金もスプレッドに応じた低額の証拠金です。

英語が得意な人はfutures discount brokerなどのキーワードでググればブローカーを見つけることができるでしょう。ただし申し込み書類は難解な法律用語が並び(例えば外国税務コンプライアンス法に関する英文書類にサインが必要だったりします)、またW8-BENのような日米租税関係の書類の書き方も迷う人が大半でしょうから日本人経営のブローカーに口座を開くというのもアリでしょう。例えばシカゴダイレクトという会社は日本人経営のIB(introducing broker)であり書類の書き方は教えてくれますし、困ったら電話やメールで日本語で相談できます。私は十数年前から細々と愛用しています。ここは直接注文を受けるわけではなくて、実質的な注文取次先(資金の預け入れ先)は米国商品先物取引委員会から認可を受けている大手会社のR.J. O’Brienとなっています。
※2018年2月にシカゴダイレクトは廃業しました。日本語OKで小資金OKで、先物スプレッド注文可能な海外先物会社は、、、無いかも。英語できればありますが。

EIA週間統計:天然ガス在庫推移(グラフ)
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OPEC総会前後の原油オプションの挙動
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ハリケーンが米国の原油、ガソリン価格に与える影響

EIA週間統計によると原油在庫は3週連続の増加ですが、ハリケーンの影響を判断するためには石油製品の在庫や製油所稼働率も見たほうが良いです。

下図は2017年9月13日発表のEIA原油在庫(全体、クッシング)、石油製品在庫(ガソリン、中間留分)です。

EIA発表 週間在庫統計 原油(2013~2017年比較)

EIA発表 週間在庫統計 クッシング(2013~2017年比較)

EIA発表 週間在庫統計 ガソリン(2013~2017年比較)

EIA発表 週間在庫統計 中間留分(2013~2017年比較)

原油の在庫が増えて、石油製品の在庫が減少していることがわかります。製油所稼働率を下図に示します。
米国製油所稼働率2013-2017

ハリケーン・イルマの影響で、製油所の稼働率が極端に低下している様子がよく分かります。製油所がたくさんあるエリアにハリケーンが襲来した影響で多くの製油所が停止したためです。一方でアメリカは国土が広大ですから、ハリケーンの影響を受けにくいエリアで生産された原油や、カナダからパイプラインで運ばれてくる原油は、どんどんクッシングに集まりますから、製油所稼働率が落ちることで原油が「余る」ことになります。(実際のところはナイジェリア等から輸入した原油はタンカーで運ばれてくるので、それらの荷揚げが滞る影響とのトレードオフとなりますので、そう単純ではないのですが)

前回の大きなハリケーンは2008年のハリケーン・アイクです。2008年の製油所稼働率は下図の通りです(2008-2012年の比較図となっています)。2005年のハリケーン・カトリーナのデータまでは筆者は揃えていませんので興味ある方ははEIAのデータでご自分で作成してみて下さい。

米国製油所稼働率2008-2012

ハリケーン襲来時の原油が上がるか下がるかは分かりませんが、製油所はメキシコ湾岸に多くあるため、製油所稼働率が大きく低下してガソリン価格は暴騰しやすい傾向があります。下図はハリケーン・イルマ(2017年)、ハリケーン・アイク(2008年)、ハリケーン・カトリーナ(2005年)襲来時の、ニューヨーク市場のクラックスプレッド(ガソリン価格と原油価格の差。見やすくするために単位はドル/バレルにしてあります)です。

ハリケーン・イルマ(2017年)がクラックスプレッドに与えた影響

ハリケーン・アイク(2008年)がクラックスプレッドに与えた影響

ハリケーン・カトリーナ(2005年)がクラックスプレッドに与えた影響

ハリケーン襲来時のガソリン価格の変動は極めて激しいです。あっという間にバレル換算で10~20ドル程度暴騰することもあり、取引にはかなりのリスクがあります。上級者は積極的に狙うことも可能かもしれませんが、一般的な話として、こういうときは近寄らないのが無難です。取れそうでヤラレますw

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米シェール企業は減産を検討しつつあると言ってるけど本気なんだろうか?

Bloombergの記事によると、米シェール企業は減産を検討しつつあるとのこと。
[Bloomberg]米シェール企業は墓穴掘る可能性-原油価格が40ドル近辺に下落なら
[Bloomberg]米シェールオイルブーム、ついに原油安に屈する可能性

一方、BrentとWTIのフォワードカーブは以下のようになっています。ブレントに対してWTIは3~4ドル安い価格で推移しています。

Brent原油とWTI原油のフォワードカーブ(2017/8/25)

期近限月の価格を原点にとって描きなおすと以下のようになります。ブレントは久しぶりにバックワーディション(逆鞘)になっています。少なくともブレント原油の需給は改善されているように見えます。少なくとも現在の状況では、WTIの買い持ちよりはブレントの買い持ちのほうが有利です。コンタンゴ状況下におけるCFDの買い持ちでは、ロールオーバー時に価格調整額の支払いが積み重なるためです。

Brent原油とWTI原油のフォワードカーブ(2017/8/25)

ブレントやWTIは数年先までの先物が上場されています。取引量は多くありませんが、少なくともマーケットが予想している将来の様子の一端を見ることはできるので、ブレントとWTIのスプレッドを見てみましょう。2017年12月限から1年おきに2020年12月限までのスプレッドを示します(海外先物をやってる人は少ないと思いますが、NYMEXではこれらのスプレッドを容易にトレードすることができます)。

ブレントとWTIのスプレッド(2017/8/25)

これを見る限りはマーケットは2020年においても、ブレントがWTIに対してディスカウントを維持すると見ているようです。つまり、シェールオイル業者が減産するだろうという予測があるけれど、ブレントよりWTIの価格は常に弱いだろうとマーケットは見ているということですね。
2017年1月頃にスプレッドが急激に縮んでいるのは、トランプ大領領が「輸入原油にも関税をかける」という発言の影響と思われます。

米国の石油精製業者の立場では、軽質原油のWTIをブレントよりも安く購入し、ガソリン等の石油製品を輸出すれば利益を得ることができます。下図は米国のガソリンの輸出量の推移ですが、増えてますねえ。

米国自動車用ガソリン輸出2017年5月迄

OPECが減産してもアメリカが増産するから需給がなかなか均衡しない
原油ETFの影響でWTI原油はコンタンゴになりやすい?!
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原油CFDを長期で買い持ちすると損をする。

2017年4~5月のOPEC減産動向

下表はOPEC月報記載の2017年1~5月のOPEC原油生産量の推移です(リビア、ナイジェリアは減産対象外ですが、掲載しています)。単位は万バレル/日です(OPECのプレスリリースの表では単位が千バレル/日)。なおOPEC月報記載値はsecondary sourcesの値、すなわちOPEC諸国の自己申告値ではなく通信社や石油情報会社等のOPEC以外の機関が集計した値です。なお、表の一番下のアメリカの生産量は、EIAの週間統計の値の平均値(月に4回報告があった月はその4週の単純平均値)です。

国 1月 2月 3月 4月 5月
アルジェリア 105 106 105 105 106
アンゴラ 166 164 160 167 161
エクアドル 53 53 53 53 53
ガボン 20 20 20 21 20
イラン 378 382 379 379 380
イラク 448 441 443 438 442
クウェート 272 271 270 271 271
リビア 68 68 61 55 73
ナイジェリア 153 156 146 151 168
カタール 62 59 61 61 62
サウジアラビア 981 995 991 994 994
UAE 296 293 291 290 289
ベネズエラ 201 200 198 197 196
OPEC合計 3203 3209 3177 3180 3214
アメリカ(参考) 894 899 913 926 932

そろそろOPECの足並みが少々乱れてもおかしくないのですが、今のところ、OPEC各国はほぼ約束通りの減産を実施しています。なおOPEC全体の生産量は減産開始前の2016年12月が3303万バレル/日でしたので、2017年1~5月は約100万バレル/日の減産が維持されていることがわかります。

一方、アメリカのほうは2017年1~5月の間に右肩上がりで増産しています。2016年12月の生産量は876万バレル/日でしたので、OPECが減産した数量の半分くらいの量をアメリカが増産しているということがわかります。

ということで、アメリカ国内の在庫は高水準に積みあがったままです。2017年1月から、OPECと非OPECが15年ぶりに協調減産をしたのにもかかわず2016年よりも2017年の在庫のほうが多いのです。

EIA発表 週間在庫統計 原油(2013~2017年比較)

OPECが減産してもアメリカが増産するから需給がなかなか均衡しない
OPEC Monthly Oil Market Report(英語、2001年までの月報が見れるよ)
2017年3月のOPEC減産動向
2017年2月のOPEC減産動向
CFTC建玉明細で原油の投機筋のポジションを読む
注目すべき毎週発表される原油統計2つ
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OPEC減産は2018年3月まで延長されたが原油価格は下落

OPECと、OPEC以外の主要産油国(ロシア等)は2017年5月25日のOPEC総会において、減産を9ヶ月延長(当初予定は2017年1月~6月だったが2018年3月まで延長)で合意しました。OPEC総会に先立って、サウジとロシアが9ヶ月の延長が必要であるという口先介入を行っていたことから総会前に原油価格は上昇していました。2016年11月のOPEC総会時は、総会前の口先介入で上昇し総会後に一段と吹き上げたので今回も同じようになるのかと思いきや、、、下落。

2016年11月から2017年6月のWTI原油先物チャート(期近つなぎ足)

その後、ロシアのオレシキン経済発展相が「40ドル以下の原油価格でもロシアは生き残れる」という発言をしたことも、原油価格下落の勢いを増した感じがします。

2017年6月7日発表の6月2日時点での米国の原油在庫量は下図のように相変わらず過去最大水準のままです。OPECやロシアが減産したところでシェール生産量が減らない限りは米国の原油需給は緩んだままになりそうです。

EIA発表 週間在庫統計 原油(2013~2017年比較)

原油在庫水準が高いままなので、WTI原油先物のフォワードカーブ(期近価格から、期限が先の原油先物価格をつないだもの)は、2016年11月(OPEC減産確定前後)から2017年6月(減産延長確定後)にかけて、ずっとコンタンゴのままです。CFDで原油を買っている人は毎月のロールオーバー時に「価格調整額」を延々と支払い続けていることを意味します。つなぎ足チャートを見ると儲かりそうに思えるわけですが、そうそう簡単には儲かりません。

2016年11月から2017年6月のWTI原油先物のフォワードカーブ

(Bloomberg) OPECと非加盟産油国、9ヶ月の減産延長-供給超過解消へ決意
OPECの減産は2018年3月まで延長されそう
OPECが減産してもアメリカが増産するから需給がなかなか均衡しない
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EIA原油在庫統計発表を利用してカナダドルのスキャルピング(短期トレード)

カナダドルは産油国通貨として原油価格と相関が高いことが知られています(ほかにもノルウェークローネやメキシコペソなども相関が高い)。カナダドルと原油価格(WTI原油先物価格)を日足で比較してみるとかなり似通った動きをします。ただしCAD/JPY(カナダドルの対円のレート)の場合は、円の影響が強く出てしまうため、CAD/USD(カナダドルの対ドルのレート)のほうが相関は高くなります。原油価格はドル建てですから、カナダドルも対ドルレートで見たほうが良いだろうということです。時間軸を縮めて分足で比較した場合でもWTIとCAD/USDには強い相関が見られます。このため毎週のEIA在庫統計発表統計発表時に原油価格が急変動すると、カナダドルも連れて急変動する傾向が見られます。これを利用して原油在庫統計での急変動をトリガーとしたカナダドルの短期トレードを行うことができると思います。以下にEIA在庫発表前後での比較例を2つ挙げておきます。

(例1)2016年10月26日のEIA統計発表前後
2016年10月26日のEIA統計発表前後のWTI原油先物の動き(1分足チャート)

2016年10月26日のEIA統計発表前後のGLOBEXカナダドル先物の動き(1分足チャート)

※図中でGLOBEXと書いてあるのは世界屈指のデリバティブ取引所を束ねるCME Groupが運営する24時間稼働の電子取引システムのことで、通貨先物のCAD/USDが活発に売買されています。図中ではそのデータを使用しています。ただしWTI及びCAD/USDのチャートはTickデータではなく1分足の終値を使用したため実際の値動きを完全には反映していません。なお、原油CFDや店頭FXの価格は、店頭取引ですから取引所価格と同じ価格で取引できるとは限りません。

(例2)2016年11月2日のEIA統計発表前後
2016年11月2日のEIA統計発表前後のWTI原油先物の動き(1分足チャート)

2016年11月2日のEIA統計発表前後のGLOBEXカナダドル先物の動き(1分足チャート)

2016年11月2日の場合は原油価格がリバウンドする前にカナダドルがけっこう大きくリバウンドしてます。相関が高いとはいえ、もともと別の銘柄ですので完璧に同じ動きをするわけではありません。

実戦上の注意点は4つあります。

一つ目は似た動きをすることが多いといっても原油とカナダドルは別の銘柄ですから、まったく別々の動きをすることがある、ということです。スプレッドの点でCFDよりFXが有利だとしても期待通りの動きをしないことは十分にありえます。

二つ目はEIAの在庫統計発表時間です。毎週水曜日の09:30CST(アメリカ中部標準時間)に発表されるのですが、アメリカにはサマータイムがあるため日本時間が夏と冬では1時間違います。2017年11月5日以前は日本時間では毎週水曜日の23:30となりますが、それ以降は1時間遅い24:30となります。また、米国の休日の関係で発表日そのものが後ろにずれることもありますので発表スケジュールは毎週確認したほうが良いでしょう。

三つ目は、CAD/JPY(カナダドルの対円のレート)の場合は原油価格だけでなく円の強弱の影響を受け易いので、CAD/USD(カナダドルの対ドルのレート)のほうが、この種のトレードには向いていると考えられることです(原油高&円高となるときがけっこうある)。

四つ目は筆者が探した限り日本国内FX会社ではCAD/USDの扱いがなく、逆表示のUSD/CADとなっていることです。WTIのリアルタイムチャートとCAD/USDのリアルタイムチャートの場合は、おおむね同じ方向に動くのですが、USD/CADのチャートは逆に動くので(原油が上に行くときに下に行くので)、慣れないとかなりやりづらいです。カナダドルのほうが原油CFDよりもスプレッドが狭い場合が多いので、EIA在庫発表前後でのスキャルピング(短期トレード)を行うのであればカナダドルのほうが若干有利かもしれません。

カナダドルの対ドルレート(USD/CAD)のFX取り扱いがある大手FX会社は例えば、DMM FX、ヒロセ通商、外為オンラインなどがあります。ヒロセ通商はノルウェークローネの取り扱いもあります。

注目すべき毎週発表される原油統計2つ
原油価格が上がるとカナダドルも上がる?
原油価格が100ドルになるとカナダドルやノルウェークローネはどれくらい上がる?
原油価格とカナダドルの関係を分足で比較してみた

東京商品取引所のドバイ原油先物のSCO注文ができる取引会社ならサヤ取りができる

 スタンダード・コンビネーション注文(SCO注文)は、ドバイ原油先物の順鞘拡大狙いや、ガソリンと原油のクラックスプレッドを「指値」で確実に執行できる注文です。買い注文と売り注文を片方ずつ約定させて鞘(サヤ)取りを行うこともできますが、SCO注文を使うことで「サヤ」の値で直接指値できるので大変便利な注文です。注文例の実例はこの2つの記事(ドバイ原油先物でコンタンゴ拡大を狙うサヤトリ、東京商品取引所(TOCOM)でのガソリンとドバイ原油のサヤ取り)が参考になると思います。指値はプラスにもマイナスにもなるので符号を間違えて指値してしまうと非常に不利なサヤで約定してしまう危険性があります。必ずSCOの価格表を見ながら指値するようにしましょう。
 鞘取りは相場の「上げ下げを当てる」必要はなく、原油先物の順鞘(コンタンゴ)が広がりそうだとか、この時期は原油よりもガソリンのほうが相対的に強くなる、といったトレードアイデアを実際に収益化するための手法です。

なお、比較のためSCO注文に対応していない取引会社も一部掲載してあります。ゴールドスポット100などの取引をする取引会社の候補にすることはできますので。
ゴールドスポット100はレバレッジをかけた取引でありながら、CFDでスポット金を買う場合のように金利の支払いがありません。このためゴールド(金)に長期投資する用途ではCFDよりも有利です。公設取引所での取引なので価格形成が透明であるというメリットもあります。

(下表は2017年5月5日現在の情報です。正確な情報は各社の公式なHPでご確認下さい)

EVOLUTION JAPAN株式会社[EVOCX] コムテックス 日産証券
SCO注文 対応済み 対応済み 対応済み
 銘柄 石油、貴金属、ゴム、穀物 石油、貴金属、ゴム、穀物 石油、貴金属、ゴム、穀物
原油、石油の片道手数料(※1)  388円  378円 391円
ゴールドスポット100片道手数料(※2) 108円 108円 195円
マイナンバー提出(※3) 必要 必要 必要
 クイック入金 対応済み 対応済み 対応済み
スマホ対応(※4) 対応済み 対応済み 対応済み
その他の特徴 日本先物情報ネットワークを無料で使えるので在庫統計などを見やすい PC用ソフトはワンクリック注文可能なので機敏なデイトレに向く デリバティブが得意。アクティブ口座は低証拠金でデイトレ可
フジトミ 楽天証券 北辰物産
SCO注文 対応済み X非対応 X非対応
 銘柄 石油、貴金属、ゴム、穀物 石油、貴金属、ゴム、穀物 石油、貴金属、ゴム、穀物
原油、石油の片道手数料(※1) 405円 350円 340円
ゴールドスポット100片道手数料(※2) 189円 90円 62円
マイナンバー提出(※3) 必要 必要 必要
 クイック入金 対応済み 対応済み 対応済み
スマホ対応(※4) 対応済み 対応済み 対応済み
その他の特徴 日本先物情報ネットワークを無料で使えるので在庫統計などを見やすい 「コンビネーション注文画面」はSCO注文ではない。海外先物も可能(※5) 老舗先物会社。手数料は業界最安値水準

(※1,2)デイトレは手数料片道分で済む会社が多数。
(※3)取引会社が税務署に支払い調書を提出するためマイナンバー必須。確定申告をお忘れなく。
(※4)スマホではSCO注文は非対応、パソコンのみ。
(※5)東京商品取引所と海外先物は別口座扱いです。税制も異なりますのでご注意下さい。

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原油に投資するならカバードワラント(eワラント)とCFDのどっちが良いか
CFD,FX,くりっく365,商品先物の税金

EVOLUTION JAPAN株式会社[EVOCX]

<注意>
2017年5月8日から新たに石油スワップ取引が上場されました。これにより従来のガソリン先物は「バージガソリン」、新しく上場されたガソリンスワップは「バージガソリンスワップ」という名称で呼ばれるようになりました。しかしながらEVOLUTION JAPANの取引画面では従来のガソリンが「ガソリン」、新しいほうが「バージガソリン」となっていて紛らわしいです。特に問題なのは新しく上場された「バージガソリンスワップ」は取引量がほとんど無いことです。ある程度の取引量があるのは従来のガソリン先物のほうです。灯油も同様で「スワップ」という名称がついているものは取引量が殆どないので近寄らないほうが良いでしょう。

OPECの減産は2018年3月まで延長されそう。決まるのは5/25の総会。

4月下旬から5月頭にかけてWTI原油先物は大きく下落しました。これはOPECが約束通り減産しているのにも関わらず、世界の原油需給が期待通り均衡せず在庫量がなかなか減らないことを嫌気されたためです。市場参加者の予想としては、OPECとしてはWTIが50ドル割れの状態のまま減産を当初計画の2017年6月末で終えるだろうと考えるのは少数派で、年末くらいまで延長するだろうと期待する者が多かったと筆者は考えています。

5/15付けの日経新聞電子版によりますと、5/15にサウジとロシアが北京で会談し、減産延長を9ヶ月間にすることで合意しました。

OPECの減産延長は2018年3月までになりそう

サウジとロシアは関係各国に減産延長を働きかけていくと考えられ、正式に決まるのは2017年5月25日にウィーンで行われるOPEC総会です。

下図は2016年11月30日のOPEC減産決定以降のWTI原油先物チャートの関係を示したものですが、2016年12月~2017年3月になかなか上伸せずにずっと横ばいだったことなどを考慮すると、減産延長でどこまで高値を実現できるかは不透明です。OPEC減産に乗じて米シェール生産者がどんどん増産すれば、なかなか需給は均衡しませんからね。

2016年11月から2017年5月のWTI原油先物チャート(期近つなぎ足)

上のチャートの期間内でのWTI原油先物のフォワードカーブを見てみましょう。フォワードカーブとは期近限月の価格と期先限月の価格をつないだものです。見易くするために期近限月を原点にとってあります。つまり期近が50ドル、次の限月が50.7ドル、その次が51.3ドルだったら、0、0.7、1.3というふうになっています。

2016年11月から2017年5月のWTI原油先物のフォワードカーブ

2016年11月末のOPEC減産決定前後ではフォワードカーブは大きく変化していますが、2017年5月1日と5月16日では、それほど変化は見られません(5月16日はサウジとロシアが北京会談結果が原油価格に反映された後)。

ところでこのフォワードカーブを見るとおそるべきことが分かります。限月1と限月2は、ここ半年の間、ほぼ0.5ドル以上開いていたことが分かります。つまり、原油CFDを50ドルで買って半年ほったらかしにしていた人は、価格調整額として約0.5ドルの6ヶ月分として、約3ドル分払っているはず。ここがずっとコンタンゴになっているとCFDでの長期買い持ちは不利です。ETFの買い持ちも不利。いやー、早く逆鞘(バックワーディション)になってくれませんかね….orz

OPECが減産してもアメリカが増産するから需給がなかなか均衡しない
CFTC建玉明細で原油の投機筋のポジションを読む
原油CFDを長期で買い持ちすると損をする。
原油CFDの鞘滑り取りでコンタンゴを収益化する
原油ETFを長期で買い持ちすると損をする。上がらない理由とは。

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OPECが減産してもアメリカが増産するから需給がなかなか均衡しない

2016年11月30日のOPEC総会で減産が確定し、その後、ロシア等の非OPECも協調減産することで合意されました。減産は2017年1月から行われ、OPEC生産量はほぼ約束通りの減産が実行されています。一方、アメリカはOPECの減産とはまったく関係ない独自路線を進んでおり、原油価格が上昇すればシェール生産が増えるのではと言われておりましたが、実際、そうなってしまったようです。アメリカは原油生産量より消費量のほうが多い輸入国でありますが、米国内の原油生産量が増えていけばWTI原油先物価格にはネガティブな影響を与えると考えられます。

下図は2016年6月以降のOPEC生産量と、アメリカのシェールオイル生産量(Bakken,Eagle Ford,Haynesville,Marcellus,Niobrara,Permian,Utica Regionの合計)を比較したものです。2017年1月からOPECがキッチリ減産しているのに対し、アメリカの生産量は2017年1月から右肩上がりで増産していることが分かります。そりゃ生産すればするほど儲かれば、ガンガン生産したくなるでしょうね。

OPEC原油生産量と米国シェール生産量の比較(2016年6月~2017年5月)

アメリカは原油の輸入国ですが(生産量は多いけれども消費量はさらに多いので差引きでみると輸入量は多い。ナイジェリアなどから輸入している)、自国内の生産量が増えていることを考慮すれば、EIA在庫統計で原油在庫が過去最高レベルからほとんど変わらないのもうなずけます。

EIA原油在庫20170428

ところでBaker Hughesが発表しているRig Countは、米国の生産動向を占う上で注目されておりますが、以前と比べてリグ数が明らかに少ないのに、なんでシェールオイルが増えてるんだ?って思いませんか。2016年頃から1つのリグ当たりの生産量が急増してる、という背景があります。下図はBakkenのリグ数と、リグ当たり生産量の推移です。明らかに生産効率が向上していることがわかります。

BakkenのRig数とRigあたり生産量

これは、どう見ても生産コストも下がっているはずなので、アメリカの生産者は、益々、増産したくなってしまうのかもしれません。

GWに原油価格が急落しましたよね。。。OPEC減産延長をにらみつつ、原油は今月は横ばいだろうと予想してて、ポジションは少し強気に傾けていたので酷い目に遭いました。原油トレードは難しいね。

上の話の続きは、この記事(原油生産量上位三国(サウジアラビア、ロシア、アメリカ)の原油生産量の推移)が参考になります。
Bakken,Eagle Ford,Haynesville,Marcellus,Niobrara,Permian,Uticaの生産量(EIA)
OPEC生産量はOPEC月報がソースです。OPEC生産量は60~70ページ目くらいにあります。
シェール層掘削会社の油井当たり原油生産が増加
2017年3月のOPEC減産動向
原油CFDを扱うCFD会社の比較。銘柄、手数料、スプレッド
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