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日本の石油関連企業株、アメリカシェール企業株に投資するのはどうだろう

原油に投資する方法としては、原油関連のETFやETNの買い、原油CFDの買いを検討する方が多いようです。しかしながら原油価格低迷期は原油先物が大きな順鞘(コンタンゴともいう。期限の長い先物価格に比べて、期限の短い先物価格が安い状態)になることが多く、そのような状況下での原油ETFの長期買い持ちや、原油CFDの長期買い持ちは、思ったほど上がらない、という問題があります。一般的に使われる原油のチャートは期限の短い先物のチャートを繋げて作ったもの(つなぎ足チャート)ですが、これは限月乗り換え(ロールオーバー)時の限月間の価格の差を無視したチャートであるため、この「つなぎ足チャート」は実際にETF,ETN,CFD等に投資してる人の実損益と乖離してしまうという問題があります。これは先物市場を利用した金融商品として、取引機構上どうしても避けられないものなのであり、ETFやCFDの取引会社が差額を収奪しているわけではありません。そういう仕組みだから仕方ないのです。

原油に長期投資するのであれば、間接的な銘柄となりますが、石油関連株が良いのではなかなあ、と筆者は考えております。株であればロールオーバーによる減価はありませんからね。しかしながら倒産して紙くずになるリスクはありますので、一極集中はリスクが高いので分散は必要でしょう。

筆者がチェックしてる銘柄をご紹介しておきます。
・1605 国際石油開発帝石(株)
経済産業大臣が大株主。つまり国策会社と考えて良いと思う。潰れる可能性は非常に低いと思う。

・1963 日揮ホールディングス(株)
建設業に分類されてますが、世界で活躍している石油に強い総合エンジニアリング会社。

・5019 出光、5020JXTG、5021 コスモ
皆さんご存じの石油元売り会社。

・6269 三井海洋開発(株)
浮体式の原油生産貯蔵設備を設計・建造している。

・6376 日機装(株)
一見、全然関係なさそうなんだけど(人工腎臓でトップシェア)、シェール会社向けの特殊ポンプのシェアが高いので、原油価格と一緒に動くことが多い、という面白い銘柄です。

リスク許容度の高い方は、財務的に危なくなって暴落してるアメリカのシェール企業の株価という選択肢もあるかもしれない。最近では特定口座で米国株を買える証券会社が増えてますので投資のハードルも下がってると思います。東洋経済のこの記事は、シェール企業に関してよくまとめてあっておすすめ。この記事に記載されていた銘柄はネット証券大手のSBI証券で扱いの有無を調べたところでは大半の銘柄で取り扱いがありました(売買可能)。あと、この記事に掲載されていた企業の株価一覧をアメリカのYahoo financeで見れるようにまとめてみました。

アメリカのYahoo financeで本当に潰れそうなシェール会社株を探すと、けっこうたくさん出てきます(興味ある人は御自分で調べてみましょう。resource等のキーワードで探すと株価がゼロに近い会社が大量に出てきます)。そういう銘柄を10銘柄くらい買うという方法で利益を出している人を知っています。10銘柄に各々千ドル分ずつ投入したとします。このうち2社が5倍になれば残りが全部倒産して紙くずになってもモトが取れます。私はやりませんけどw

日本企業の石油埋蔵量
先物つなぎ足を見ると騙される
原油CFDを長期で買い持ちすると損をする。
原油ETFを長期で買い持ちすると損をする。上がらない理由とは。
原油CFDの鞘滑り取りでコンタンゴを収益化する

原油価格見ながら1605国際石油開発帝石の短期トレード。最小二乗法で影響を調べる!

国際石油開発帝石(1605)は、原油・ガス開発生産の日本国内最大手ですから原油価格が上昇すれば、株価も上昇しやすい傾向がありますが、一方で日経平均採用銘柄ですから市場全体の動きにも大きく影響されます。原油価格が上昇しても日経平均が大きく下がれば、1605の株価も下がってしまうことがあります。

せっかくなのでちょっと自然科学的にアプローチしてみましょう。東証の個別株の変動量は、市場全体の変動量と、その銘柄特有の変動量を単純に重ねたものであり、特有の変動量は原油の変動率で決まる、という乱暴な仮説を立てます。国際石油開発帝石の株価変動率を、日経平均の変動率と原油の変動率だけで説明しようとするとどうなるでしょうか。

原油価格変動率はWTI原油価格連動型上場投信(1671)の変動率をx、日経225連動型上場投資信託(1321)の変動率をy、国際石油開発帝石(1605)の終値の変動率をzとし、z=ax+byと仮定した場合のa,bを求めてみましょう。理系の人は学生時代に物理や化学の実験データで似たようなことをやった経験あるかもしれません。株価で同じようなことをやってみるわけです。これはちょっと楽しいかも。

まず下準備としてYahooファイナンスなどから株価データを入手します。日々の四本値(始値、高値、安値、終値)だけの株価データでかまいません。使うのは終値だけです。次に1671の変動率xを求めます。変動率は終値同士から計算します。同様にして1321の変動率y、1605の変動率zを求めます。適当なセルにa,bの数値を入れます。まずは1とか0.5とか好きな数字を入れておきます(図では両方とも0.5が入っている)。

zの横に、ax+byの値を計算した列を作り、「z’」とします(図中では計算値[%]という列)。その横に(z-z’)^2を計算した結果をコピペします。そして、(z-z’)^2の和(残差平方の和)を計算します。

1605の株価を最小二乗法でフィッティングする

次に(z-z’)^2の和が最小になるa,bの値をExcelに計算させます。アドインでソルバーを使えるようにします(Excelの標準インストール時はソルバーが有効になっていないと思うけど機能自体は既にインストールされているので、使える設定にするだけ)。これにより、(z-z’)^2の和が最小になるa,bの値を計算させることができます。

1605の株価を最小二乗法でフィッティングするときのソルバーの方法

目的セルに(z-z’)^2の和のセルを指定します。最小二乗法は「差の二乗の和(残差平方和)」を最小化させる方法なので、目標値のところは最小値を選択します。また、変化させるセルはa,bのセルを指定します。これによりa,bを自動で変化させながら(z-z’)^2の和が最小にしてくれます。2015~2016年の株価データ実施したところ、a=0.4144、b=0.6657となりました。つまり、1671が2パーセント上昇し、さらに日経平均が1パーセント上昇した日の国際石油開発帝石(1605)上昇率の推定値は2×0.4144+1×0.6657=1.4945パーセント、ということになります(あくまでも推定値ですぞ)。

ソルバーは解析的に解けない(紙と鉛筆では絶対に解けない)超越方程式の解を求めるときにも使えるし、2次方程式の解の公式を忘れてしまったような場合に力技で数値的に解くこともできます(解が複素数の場合を除く)。シュレディンガー方程式を自己無撞着(じこむどうちゃく、self-consistent)に解いてエネルギー準位を求めるだとか、境界条件が複雑なポアソン方程式を数値計算してポテンシャルを求めるだとか、そういう使い方もできます。

今回やったような差の二乗の和を最小化する方法は、最小二乗法と言う名称であり科学技術分野のデータ処理ではメジャーな方法です。今回、z=ax+byとしましたが、z=ax+by+cとしてa,b,cを各々求めることもできます。どういう価格モデルで説明できるか、ということに帰着するので自分の好きな式で良いですが、パラメータが多くなりすぎると式が発散してまともな解が得られません(一応、計算結果が出るけどデタラメな値になりがち)。変動率ではなくて日経平均の値そのものを変数にして計算することも勿論できます。

2015~2016年の株価データ実施したところ、a=0.4144、b=0.6657となったわけですが、期間を変えると数値はけっこう変化しますので、実際に活用したい人はご自分で2017年の株価データで計算させてみて下さいね。

しかしながら、実際にデイトレに使ってみると、1605の値動きはけっこう性悪で、計算上は下がると思ったのに、とことん上がったり、逆にとことん下がる日が多いので感覚的な逆張り指標でデイトレに使うとけっこうヤラレる日があります。自分の価格決定モデルに対して乖離率が一定レベルのときに売買したとき、どうなったかは統計を取って売買優位性を判断すべきでしょう。上手にやれば1605の売買システムを作ることも可能です。逆張りの平均回帰型と順張りモメンタム型の2種類を作れそうですな。こうした売買ルール構築のための一般的な教科書としては、クオンツトレーディング入門という本が参考になると思います。このほか「期待上昇率と、実際の上昇率の差を累積していって、それが一定レベルになったら買うとどうか?」というようなアイデアなど、今回の結果も活用した手法は幾つか考えられると思います。

あんまり話すとメシの種がなくなるので、この辺にしときますか。筆者はデイトレでよく売買します。買うこともあれば空売りすることもあります。条件を満たしたらエントリーし、一定条件で返済します(利益でも損失でもルールを決める)。ちなみにこの銘柄は嫌いです!何度も痛い目に遭っているw

アメリカがシリアの空軍施設を巡航ミサイルで攻撃後の原油の動き
日本企業の石油埋蔵量
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アメリカがシリアの空軍施設を巡航ミサイルで攻撃後の原油の動き

アメリカは、シリアのアサド政権が化学兵器を使用したと判断し、その対抗措置としてシリアの空軍施設を巡航ミサイルで攻撃しました。これによりアサド政権を支援するロシアやイランとアメリカの緊張が高まることが予想され、原油価格が暴騰することになりました。

このニュースが入ってきたのは日本時間で2017年4月7日の午前中です(米国時間は4月6日の深夜)。こういうときにもっとも早く反応するのがNYMEXのWTI原油先物です。下図は日本時間10時00分から10時35分のWTI原油先物チャートですが、10時20分から10時30分くらいにかけて一気に上昇しています。

2017年4月7日午前10時頃のWTI原油先物チャート

このチャートはCMEグループNYMEXのTime&Salesのデータから作成したものであり、この時間帯に約定した全ての価格が反映されておりますが、CFD会社のチャートは完全一致していない可能性が高いです。というのは、こうした事件が生じたときの価格変動は滅茶苦茶早いからです。CFDを扱っている会社は店頭取引ですので、元になっている原油先物が超高速で動くときには、価格変動に対して完璧に追随することはできません。こういうときはCFDよりもTOCOMの原油先物のほうが価格形成がまともであるといえるでしょう(ただし為替の影響が出るので、原油高を円高が相殺してしまう場合がありますが)。

こうした急激な原油価格変動を目撃した後に儲ける方法はないだろうか?って思いますよね。原油価格に影響を受ける銘柄のうち、もっとも高速で動くのがWTI原油先物ですが、日本の石油関連株は少し出遅れるケースがあります。下図は国際石油開発帝石、石油資源開発、JXTGホールディングス、日経平均先物、ドル円の推移です。まず、日経平均はリスク回避の円高につられて下がり、石油関連銘柄も日経平均につられて一旦売られたものの、その後は一気に買い上げられていることが分かります。

2017年4月7日午前10時頃の国際石油開発帝石の株価チャート

2017年4月7日午前10時頃の石油資源開発の株価チャート

JXTGホールディングス

そういえば、JXグループと東燃ゼネラルグループは2017年4月1日に経営統合し、JXTGグループになりました。友達が配当の高い東燃ゼネラルの株を持っていてJXになっちゃうよう、と嘆いてました。JXの配当も悪くはないですが、日本企業ですので、海外のオイルメジャーと比べるとさすがに配当利回りは負けています。最近は米国株も特定口座で買える証券会社があるようです。例えばマネックス証券。

2017年4月7日午前10時頃の日経平均先物価格チャート

最近は日経平均と為替の相関が高いようです。まるで写真相場です。

2017年4月7日午前10時頃のドル円チャート

オイオイもしもっと円高になったら石油関連株も下がったんじゃね?と思うひとは石油関連株を買い、日経平均で売りヘッジすれば良いかもしれませんね。円高&原油高の場合であっても「仮に株価が全部下落するとしても、原油が上がってる局面では、石油関連株が日経平均よりもアウトパフォームする可能性が高い」というわけです。筆者はときどきやります(日経レバ1570でヘッジします)が、そうそう甘くはないですw。かっこよくいうとロングショート(L/S)戦略と言います。

日本企業の石油埋蔵量
イギリスのEU離脱報道前後での、ドバイ原油、WTI原油、カナダドルの動き
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CMEの原油先物のTime&Salesはここで見れますが、1日で消えてしまいます。データ件数が多すぎて大変見づらい。昔はcsvで数日分落とせたんですがねえ。不便なもんです。

日本企業の石油埋蔵量

日本の企業の中にも、石油の権益を保有している企業はあります。原油に注目している皆様は既にチェックしている銘柄だと思いますが、1605「国際石油開発帝石(株) 」「1662 石油資源開発(株)」「5020 JXホールディングス(株)」などの企業は、海外で原油や天然ガスを生産しています。下図はこの3社の埋蔵量です。単位は石油換算バレル(BOE)です。1バレルの原油を燃やしたときの熱量(6.1GJ[ギガジュール])を基準として計算したもので、天然ガスも強制的に原油換算されて計算されています。

[barChart vaxis=”{title: ”}” haxis=”{title: ”}” title=”日本企業の石油埋蔵量(各社発表値より筆者作成) “]
 [”, ‘埋蔵量[x百万BOE]’],
 [‘1605 国際石油開発帝石(株) ‘,2434],
 [‘5020 JXホールディングス(株)’, 749],
 [‘1662 石油資源開発(株) ‘, 349],
[/barChart]

上図を見ると1605の埋蔵量が最も多いですが、これはエクソンモービルの1/10程度にすぎません。世界一の企業と比べれば足元にも及ばないものの、これだけの埋蔵量を有していることを考慮すると、原油価格に応じて株価が大きく変動するはずです。さっそく比較してみましょう。下図は2014年1月~2016年6月のWTI原油先物(期近)価格と、上述の3銘柄の株価の推移です。相対比較するため、2014年1月6日の値を100として表示しています。

WTI原油先物と、日本の石油関連株の株価の比較

原油価格との相関はそれなりに強いようですが、原油価格が上昇しているのに株価が下落している時期がけっこう多く、原油に投資するつもりでこれらの株を買うと、ちょっとストレスが溜まりそうですね。海外のオイルメジャーは配当利回りは高いですが(2016年6月29日現在、BPの配当利回りは6.9%)、日本株は配当利回りが低いことを考えると、米国市場で円高を利用して大手石油銘柄を買ったほうが良いかもしれません。筆者は米国市場でBPのADRに投資しています。

マネックス証券

信用取引の名義書換料に注意せよ!

信用取引の買い建て玉が、権利確定日をまたいで建てられている場合に、名義書換料という経費が発生します。この金額は証券会社によって異なりますが、証券会社によっては予想を超えるほど高額となる場合があるので注意が必要です。

名義書換料は「売買単位あたり幾ら」という設定をしている証券会社が多いのですが、近年では値がさ株の株式分割の実施により1つの売買単位が小さくなった銘柄が増加したことや、低位価格で売買単位が小さいETFやETNが存在することから、不用意に信用買い建てを行って権利確定日をまたぐことで、信じがたいほど高額な金額を請求されるリスクがあります。

名義書換料が「売買単位あたり54円(税込)」の証券会社で、1699「NEXT FUNDS NOMURA 原油インデックス連動型上場投信」を信用で1万株買ったとしましょう。最低売買単位は10株なので「1000単位」買ったことになります。この状態で権利確定日をまたぐと、名義書換料が54000円かかります(税込)。例えば2016年1月下旬の安値で1万株買ったとすると、総代金は300万円程度ですが、権利確定日をまたいで信用買い建て玉を持ち越すと、5万円超の経費を請求されるわけです。300万円に対して5万円超ですから、一撃で1%以上失うわけで無視できない金額です。

ETFやETNの場合では例外的に「売買単位あたり5.4円(税込)」というように1/10としている証券会社が多いですが、一般の株式については「売買単位あたり54円(税込)」の証券会社が多数ですから超低位株の信用買い建てを行う方は要注意です。

売買単位が100株の株が、なんらかの事件で株価が暴落して1円になったとしましょう。そして信用取引で100万株を買い建てたとしましょう。つまり1万単位の買い建てです。このようなケースで権利確定日をまたいでしまった場合、54万円の名義書換料が発生します。ルールと言っても見落としがちなルールです。十分注意して下さい。

GMOクリック証券 売買単位あたり54円(税込) ETFは、売買単位あたり5.4円(税込)。ETNは記載なし
SBI証券 売買単位あたり54円(税込) ETF/ETNは、売買単位あたり5.4円(税込)
ライブスター証券 売買単位あたり54円(税込) ETF/ETNは、売買単位あたり5.4円(税込)
楽天証券 売買単位あたり54円(税込) ETFは、売買単位あたり5.4円(税込)。ETNは記載なし
カブドットコム証券 売買単位あたり54円(税込) ETF/ETNは、売買単位あたり5.4円(税込)
松井証券 売買単位あたり54円(税込)で上限が10800円(税込) ETF/ETNも同様のようです
岡三オンライン証券 売買単位あたり54円(税込) ETF/ETNは、売買単位あたり5.4円(税込)
マネックス証券 売買単位あたり54円(税込) ETF/ETNは、記載なし