「FX」カテゴリーアーカイブ

EIA原油在庫統計発表を利用してカナダドルのスキャルピング(短期トレード)

カナダドルは産油国通貨として原油価格と相関が高いことが知られています(ほかにもノルウェークローネやメキシコペソなども相関が高い)。カナダドルと原油価格(WTI原油先物価格)を日足で比較してみるとかなり似通った動きをします。ただしCAD/JPY(カナダドルの対円のレート)の場合は、円の影響が強く出てしまうため、CAD/USD(カナダドルの対ドルのレート)のほうが相関は高くなります。原油価格はドル建てですから、カナダドルも対ドルレートで見たほうが良いだろうということです。時間軸を縮めて分足で比較した場合でもWTIとCAD/USDには強い相関が見られます。このため毎週のEIA在庫統計発表統計発表時に原油価格が急変動すると、カナダドルも連れて急変動する傾向が見られます。これを利用して原油在庫統計での急変動をトリガーとしたカナダドルの短期トレードを行うことができると思います。以下にEIA在庫発表前後での比較例を2つ挙げておきます。

(例1)2016年10月26日のEIA統計発表前後
2016年10月26日のEIA統計発表前後のWTI原油先物の動き(1分足チャート)

2016年10月26日のEIA統計発表前後のGLOBEXカナダドル先物の動き(1分足チャート)

※図中でGLOBEXと書いてあるのは世界屈指のデリバティブ取引所を束ねるCME Groupが運営する24時間稼働の電子取引システムのことで、通貨先物のCAD/USDが活発に売買されています。図中ではそのデータを使用しています。ただしWTI及びCAD/USDのチャートはTickデータではなく1分足の終値を使用したため実際の値動きを完全には反映していません。なお、原油CFDや店頭FXの価格は、店頭取引ですから取引所価格と同じ価格で取引できるとは限りません。

(例2)2016年11月2日のEIA統計発表前後
2016年11月2日のEIA統計発表前後のWTI原油先物の動き(1分足チャート)

2016年11月2日のEIA統計発表前後のGLOBEXカナダドル先物の動き(1分足チャート)

2016年11月2日の場合は原油価格がリバウンドする前にカナダドルがけっこう大きくリバウンドしてます。相関が高いとはいえ、もともと別の銘柄ですので完璧に同じ動きをするわけではありません。

実戦上の注意点は4つあります。

一つ目は似た動きをすることが多いといっても原油とカナダドルは別の銘柄ですから、まったく別々の動きをすることがある、ということです。スプレッドの点でCFDよりFXが有利だとしても期待通りの動きをしないことは十分にありえます。

二つ目はEIAの在庫統計発表時間です。毎週水曜日の09:30CST(アメリカ中部標準時間)に発表されるのですが、アメリカにはサマータイムがあるため日本時間が夏と冬では1時間違います。2017年11月5日以前は日本時間では毎週水曜日の23:30となりますが、それ以降は1時間遅い24:30となります。また、米国の休日の関係で発表日そのものが後ろにずれることもありますので発表スケジュールは毎週確認したほうが良いでしょう。

三つ目は、CAD/JPY(カナダドルの対円のレート)の場合は原油価格だけでなく円の強弱の影響を受け易いので、CAD/USD(カナダドルの対ドルのレート)のほうが、この種のトレードには向いていると考えられることです(原油高&円高となるときがけっこうある)。

四つ目は筆者が探した限り日本国内FX会社ではCAD/USDの扱いがなく、逆表示のUSD/CADとなっていることです。WTIのリアルタイムチャートとCAD/USDのリアルタイムチャートの場合は、おおむね同じ方向に動くのですが、USD/CADのチャートは逆に動くので(原油が上に行くときに下に行くので)、慣れないとかなりやりづらいです。カナダドルのほうが原油CFDよりもスプレッドが狭い場合が多いので、EIA在庫発表前後でのスキャルピング(短期トレード)を行うのであればカナダドルのほうが若干有利かもしれません。

カナダドルの対ドルレート(USD/CAD)のFX取り扱いがある大手FX会社は例えば、DMM FX、ヒロセ通商、外為オンラインなどがあります。ヒロセ通商はノルウェークローネの取り扱いもあります。

注目すべき毎週発表される原油統計2つ
原油価格が上がるとカナダドルも上がる?
原油価格が100ドルになるとカナダドルやノルウェークローネはどれくらい上がる?
原油価格とカナダドルの関係を分足で比較してみた

アメリカがシリアの空軍施設を巡航ミサイルで攻撃後の原油の動き

アメリカは、シリアのアサド政権が化学兵器を使用したと判断し、その対抗措置としてシリアの空軍施設を巡航ミサイルで攻撃しました。これによりアサド政権を支援するロシアやイランとアメリカの緊張が高まることが予想され、原油価格が暴騰することになりました。

このニュースが入ってきたのは日本時間で2017年4月7日の午前中です(米国時間は4月6日の深夜)。こういうときにもっとも早く反応するのがNYMEXのWTI原油先物です。下図は日本時間10時00分から10時35分のWTI原油先物チャートですが、10時20分から10時30分くらいにかけて一気に上昇しています。

2017年4月7日午前10時頃のWTI原油先物チャート

このチャートはCMEグループNYMEXのTime&Salesのデータから作成したものであり、この時間帯に約定した全ての価格が反映されておりますが、CFD会社のチャートは完全一致していない可能性が高いです。というのは、こうした事件が生じたときの価格変動は滅茶苦茶早いからです。CFDを扱っている会社は店頭取引ですので、元になっている原油先物が超高速で動くときには、価格変動に対して完璧に追随することはできません。こういうときはCFDよりもTOCOMの原油先物のほうが価格形成がまともであるといえるでしょう(ただし為替の影響が出るので、原油高を円高が相殺してしまう場合がありますが)。

こうした急激な原油価格変動を目撃した後に儲ける方法はないだろうか?って思いますよね。原油価格に影響を受ける銘柄のうち、もっとも高速で動くのがWTI原油先物ですが、日本の石油関連株は少し出遅れるケースがあります。下図は国際石油開発帝石、石油資源開発、JXTGホールディングス、日経平均先物、ドル円の推移です。まず、日経平均はリスク回避の円高につられて下がり、石油関連銘柄も日経平均につられて一旦売られたものの、その後は一気に買い上げられていることが分かります。

2017年4月7日午前10時頃の国際石油開発帝石の株価チャート

2017年4月7日午前10時頃の石油資源開発の株価チャート

JXTGホールディングス

そういえば、JXグループと東燃ゼネラルグループは2017年4月1日に経営統合し、JXTGグループになりました。友達が配当の高い東燃ゼネラルの株を持っていてJXになっちゃうよう、と嘆いてました。JXの配当も悪くはないですが、日本企業ですので、海外のオイルメジャーと比べるとさすがに配当利回りは負けています。最近は米国株も特定口座で買える証券会社があるようです。例えばマネックス証券。

2017年4月7日午前10時頃の日経平均先物価格チャート

最近は日経平均と為替の相関が高いようです。まるで写真相場です。

2017年4月7日午前10時頃のドル円チャート

オイオイもしもっと円高になったら石油関連株も下がったんじゃね?と思うひとは石油関連株を買い、日経平均で売りヘッジすれば良いかもしれませんね。円高&原油高の場合であっても「仮に株価が全部下落するとしても、原油が上がってる局面では、石油関連株が日経平均よりもアウトパフォームする可能性が高い」というわけです。筆者はときどきやります(日経レバ1570でヘッジします)が、そうそう甘くはないですw。かっこよくいうとロングショート(L/S)戦略と言います。

日本企業の石油埋蔵量
イギリスのEU離脱報道前後での、ドバイ原油、WTI原油、カナダドルの動き
原油CFDを扱うCFD会社の比較。銘柄、手数料、スプレッドなどなど。
(広告)通貨ペア充実のDMM FX!
CMEの原油先物のTime&Salesはここで見れますが、1日で消えてしまいます。データ件数が多すぎて大変見づらい。昔はcsvで数日分落とせたんですがねえ。不便なもんです。

原油高だがドル高のために産油国通貨(カナダドル、ノルウェークローネ)が上値重い

原油価格は為替(FX)と相関があります。なかでも、カナダドルやノルウェークローネのような産油国通貨は原油価格との相関が高いことが知られていますが、世界の通貨取引の中核を担うのは言うまでもなくアメリカドルですから、アメリカの金融政策は要チェックです。

米国はリーマンショック以降、低金利政策を続けてきましたが、2016年12月14日の米連邦準備理事会(FRB)で、FF金利(フェデラルファンド金利)の誘導目標を0.25%引き上げて0.50-0.75%とする決定をしました。これは突然決まったわけではなくて、過去の米連邦公開市場委員会(FOMC)で何度も議論して「そのうち利上げするぞ」という雰囲気を醸し出していたので、特段のサプライズではなく予定通りの利上げが行われた、というのが大筋の見方です。私個人の予想では、材料出尽くしで一旦円高に振れるかと思ったのですが、ドル高に振れましたね。為替の動きは本当に難しいです。

それはさておき米ドルの金利が高くなれば、ドルは強くなります。ドルが強くなると(USダラーインデックスが強くなると)、過去の傾向からは、金(ゴールド)や原油価格は上値が抑えられる傾向があります。また、以前の検討において、カナダドル(対ドルレート)や、ノルウェークローネ(対ドルレート)は、原油価格との相関が強いことを示しましたが、最近のドル高の影響を受けたせいか、OPEC減産ニュース(2016年11月30日のOPEC協調減産決定、2016年12月10日に非OPECも減産決定)で原油価格が大きく跳ね上がった割に、原油価格と相関の強いカナダドルやノルウェークローネは対ドルで上値が重くなってます(下図の右の端っこのほう)。

WTI原油とカナダドルの関係2015年1月~2016年12月

WTI原油とカナダドルの関係2015年1月~2016年12月

原油ETF/ETNで投資する場合はコンタンゴによる減価があるので、FXでカナダドルやノルウェークローネを買い持ちしたほうが利益になるのではないかと筆者は考えておりましたが、ドル高の影響でこんなに上げ渋るとは思いませんでした。しかし少し言い訳させてもらうと、2016年1月~5月の原油の上げ相場においては、原油ETFではロールオーバーによる減価で期待以下のパフォーマンスだったと考えられますが、カナダドルやノルウェークローネ(いずれも対ドルレート)は、ロールオーバーによる減価が無いわけだから、そこそこのパフォーマンスでした。

2016年1月4日のWTI原油価格は36.76ドル、2016年5月31日は49.10ドルでした。約33%の上昇ですが、ETFに投資している場合は、ロールオーバの影響によりこの上昇を享受できませんでした。為替の影響を取り除くために、米国市場の原油ETFであるUSO(United States Oil Fund)の価格を見ると、2016年1月4日の価格は10.98ドル、2016年5月31日は11.87ドルでした。つまり、8%しか値上がりしていません。同時期の東証の原油ETF価格を見てみましょう。1699(NEXT FUNDS NOMURA原油インデックス上場投信)の2016年1月4日の始値は390円、2016年5月31日の終値は388円でした。少々円高になった影響で全然上がってませんね。

FXの場合は原油ETFで顕著なロールオーバー損がないので、「原油と相関が強い通貨」を低レバで買って粘る、という方法でそこそこいけると筆者は考えていましたが、最近のドル高の影響が思いのほか大きく、最近のカナダドルやノルウェークローネのパフォーマンスは期待以下でした。ちょっと残念。筆者はカナダドルは超低レバで少しだけ買い持ちで放置してます。

原油価格が上がるとカナダドルも上がる?
原油価格が上がるとノルウェークローネも上がる?
原油価格が100ドルになるとカナダドルやノルウェークローネはどれくらい上がる?
WTI原油先物のフォワードカーブと順鞘による負のロールイールドによる原油ETFの減価
米ドル指数が弱くなると原油、金(ゴールド)が上昇する
(広告)カナダドルの取り扱いがあるDMM FX
(広告)ノルウェークローネを1万通貨単位で売買できるヒロセ通商
(広告)価格形成が公正明大な取引所FXならくりっく365

カナダドルとノルウェークローネでFXサヤトリやってみました

カナダドル(CADJPY)とノルウェークローネ(NOKJPY)は、どちらも原油価格と相関が強いという特徴があります。通貨の強弱は相対的なものであって絶対的理論値など存在しませんが、ファンダメンタルズ的に根拠があるかどうか筆者が考えた範囲においては、カナダドルは原油埋蔵量の点で原油価格との相関が強く、ノルウェークローネは原油輸出量の点で原油価格との相関が強いと考えております。これを根拠に筆者はカナダドルはノルウェークローネの2通貨を使用して「FXサヤトリ」が可能ではないかと考えており、今回、実際に自分のお金を使って実験してみました。ちなみに筆者は商品先物でのサヤトリ歴は15年以上であり、何かを買ってヘッジで何かを売るという売買は昔から得意です。

下図は2016年2月以降の、「カナダドル(CADJPY)からノルウェークローネ(NOKJPY)の6倍を引いたサヤ」と、「カナダドル(CADJPY)」「ノルウェークローネ(NOKJPY)の6倍」を重ね描きしたチャートです。筆者はこのサヤが当面の間、5~7円のレンジ相場であると予想し、サヤが約6円を超えて拡大したときに縮小狙いを仕掛けました。

2016年2月~7月のカナダドルとノルウェークローネのサヤチャート

売買内容は以下の通りです。

通貨ペア 売買 通貨の量 価格
CADJPY 売 10000 77.602
NOKJPY 買 60000 11.920

仕込んだサヤは77.602-11.920×6=6.082でした。6.4くらいで仕込もうとしたのですが、まずカナダドルを売ってから、クローネを買おうとしたら、どんどん価格が動いてしまったので当初予定より不利なサヤで仕込みとなってしまいました。同時に成行注文で仕込めば良かったんですが仕方ありません。必要証拠金は10万円くらいかかるかと思っていましたが僅か63000円で済みました。

ところで、ノルウェークローネ(NOKJPY)を扱っているFX会社はあまりなく、しかも1万通貨単位で売買できるところは非常に少なく(クローネは10万通貨単位のところが多い)、ようやく見つけたのはヒロセ通商でした。ヒロセ通商はFX会社の中ではけっこう歴史が長く、外為法が改正されて日本でFX会社がたくさん設立された黎明期から存在する会社です。なぜ「1万通貨単位」にこだわるかというと「カナダドル(CADJPY)からノルウェークローネ(NOKJPY)の6倍を引いたサヤ」を売買するためには「カナダドルを1万通貨、ノルウェークローネを6万通貨」としたいからです。

もし、「ノルウェークローネは10万通貨単位」だとすると、「カナダドルを5万通貨、ノルウェークローネは30万通貨」としなければならず、細かい売買ができないという問題があります。売買規模が大きい人は10万通貨単位のFX会社でも差し支えないと思いますが、まずは練習から開始したい人は1万通貨単位でノルウェークローネを売買できるFX会社が良いと思います。どんな売買でも「練習」が必要です。「つもり売買」ではダメで、実際にお金を賭けて練習することが必要です。というのは、実際に負けている状態のときの心理状態はリアルマネーを賭けているときでないと理解できないからです。ちょっと脱線しましたね。クローネは10万通貨単位でもかまわないひとは、例えば外為オンラインのくりっく365などで取り扱いがあります。「くりっく365」はFXの価格提示を複数のマーケットメーカーが行っていることからbid/askが狭いという特徴があります。

仕掛けた翌日くらいに含み益が1000円くらいになったのですが、千円拾うために仕掛けたわけじゃないので当然放置です。しかし1週間くらい経過したら(7/15頃)、逆に動いて含み損がマイナス8000円くらいになってしまいました。最大1回だけナンピンする計画でしたので、「もう少し損が拡大するまで待つか」と思って待っていたのですが、反転してしまったのでナンピンするチャンスを逸しました。

ナンピンというのは、負けているときに追加で仕込んで平均値を有利にすることです。最初6.082円のサヤで縮小狙いを行ったので、逆行して7円超えまで拡大したところで縮小狙いを追加するような売買がナンピンです。平均値が約6.5円に改善しますからね。ただし建て玉の量が増えるのでリスクも増えるので注意が必要です。

サヤの動きはマイルドなので、筆者は毎日細かく価格チェックしません。8月に入り、そろそろ儲かったかと思ってヒロセ通商のLION FXというツールにログインすると、おっと久しぶりに含み益がプラスになってました。しかし、よーく見ると、カナダドルもクローネもどっちもスワップが支払いになってるではありませんか!5000~10000円の利益になるだろうと思っていたんですが、粘るとスワップが馬鹿にならんなあと思い、一旦ここで利益確定することにしました。決済した内容は以下の通りです。

通貨ペア 売買 通貨の量 価格 売買差金 スワップ
CADJPY 買い決済 10000 78.617 -10150 -702
NOKJPY 売り決済 60000 12.151 +13860 -702

つまり、売買差金は+13860-10150=3710円、スワップが-702-702=-1404円、合計3710-1404=+2306円となりました。証拠金63000円に対して2306円なので、少々不満が残るものの初戦としては、こんなもんでしょう。途中でナンピンしていたとすれば、証拠金約12万に対して利益は1万円程度になっていたはずなので少々悔しいです。動きがマイルドなサヤトリとしては、なかなか悪くないと思います。ちなみに商品先物のサヤトリでは「資金10万円使って1~2万円の利益を取りに行く」のは、ありがちな売買です(そもそも10万円使って5万円取りに行くような売買は長続きしません)。

実際の売買結果の画面を以下に示します(横長で見難い)。
ヒロセ通商で実際にカナダドルとノルウェークローネのサヤトリを行った結果の画面キャプチャー

今回のFXサヤトリの反省点は以下の通りです。
(a)ノルウェークローネ(NOKJPY)のbid/askの開きがけっこう痛い
(b)カナダドルとクローネが両方ともマイナススワップなのは誤算だった

(a)について補足します。bid/askの開きは例えば12.153/12.183のような感じで3銭程度なのですが、カナダドルとのサヤを考えるために6倍して考えると、実質72.918/73.098ということになります。このため有利なサヤで仕掛けるのがけっこう難しかったです。(b)について補足します。片方が買いで片方が売りなので、どっちかはスワップがプラスだろうなと思っていたのですが、両方ともマイナスというのは誤算でした。マイナススワップが積み重なる速さよりサヤの変動のほうが速いので気にせず仕込めば良いのですが、サヤ変動が想定よりも長期化した場合は、苦戦する材料になりそうです。

ドバイ原油先物でコンタンゴ拡大を狙うサヤトリ
東京商品取引所(TOCOM)でのガソリンとドバイ原油のサヤ取り
(広告)ノルウェークローネ(NOKJPY)を1万通貨単位で売買できるヒロセ通商株式会社
(広告)公的な取引所でノルウェークローネ(NOKJPY)を10万通貨単位で売買できるくりっく365

米ドル指数が弱くなると原油、金(ゴールド)が上昇する

USドル指数とは、主要通貨グループに対して米ドルの相対的な強さを示した指数です。通貨の比率は下表の通りです。ユーロの割合が最も高くなっております。少々脱線しますが、スイスフランはなぜSWFじゃなくてCHFなんでしょうか?スイスの正式国名はConfederatio Helveticaなので、正式国名の頭文字にフランをくっつけてCHFとなっています。

構成通貨 割合
ユーロ(EUR) 57.6%
日本円(JPY) 13.6%
イギリスポンド(GBP) 11.9%
カナダドル(CAD) 9.1%
スウェーデンクローネ(SEK) 4.2%
スイスフラン(CHF) 3.6%

米ドルは世界で最も信用力のある通貨であり、世界での貿易決済用の通貨としての地位は揺るぎません。このためドルの強さがコモディティ価格に大きく影響すると言われております。実際に米ドル指数とコモディティ価格を比較してみましょう。下図は2008年1月~2016年6月の米ドル指数とWTI原油価格の推移です。米ドル指数の軸は上下反転させているのでご注意下さい。

米ドル指数とWTI原油先物の重ね描きチャート(2008年~2016年)

WTI原油先物価格が高いときは「ドルが弱いとき」であることが分かります。時間軸を消して米ドル指数とWTI原油価格の相関を調べた結果が以下の通りです。明確な相関が見られます。なお個別通貨を見てみると、カナダドルやノルウェークローネは原油価格とかなり強い相関関係があります。

米ドル指数とWTI原油先物の相関図(2008年~2016年)

下図は2008年1月~2016年6月の米ドル指数と金(ゴールド)価格の推移です。米ドル指数の軸は上下反転させているのでご注意下さい。金(ゴールド)と原油は類似した動きをすると言われておりますが、そんなに似ているようには見えません。

米ドル指数と金(ゴールド)価格の重ね描きチャート(2008年~2016年)

リーマンショック後は、国家や通貨そのものの信認の低下が発生し、金の現物を買う人が増えたためだろうと筆者は考えています。近年では日本でも金貨やゴールドバーを買う人が増えているようですね。それに伴って金庫の売上も伸びているそうです。金庫製造メーカーの7986「日本アイ・エス・ケイ(株)」の株価が2016年1月から4月にかけて2倍以上になったのは強烈でしたね(笑)。マイナス金利によって「円がどうなるか心配だ」という人が金の現物に投資しているわけです。日本ではマイナス金利導入がカタリストとなったわけですが、世界レベルで見てもキャッシュから現物コモディティへという逃避需要がかなり強いのだろうと思われます。

原油の季節的傾向をETF、CFD、カナダドル等の売買に利用する(2)

米国は「国民一人あたりのガソリン消費量」が世界で最も多い国です。このため米国内におけるガソリン価格動向は、WTI原油価格にも影響を及ぼしています。ガソリンの使用量が増える時期は夏場ですが、初夏に向かってガソリン消費量が増加することに加え米国における石油精製設備の定期補修が2~5月頃に行われることから、春先から初夏にかけてガソリン価格が上昇する傾向が見られます。同様にしてWTI原油価格も春先に上昇する傾向が見られます。

下図は、2007~2016年における、「2月1日から8月31日の原油価格推移」です。相対比較するために2月1日を100としています。2月よりも3月のほうが原油価格が下がっている年もあるものの、ほとんどの年で4月くらいまでに一旦は原油価格が上昇することが多いことがわかります。この傾向を利用することでトレードの勝率を高めることができるので、筆者の例年のトレード戦略にもこの傾向は取り入れております。石油や農産物などのコモディティ投資は、例年おきまりの季節変動を利用することができることが大きな優位性であると思います。

2月1日を100としたときのWTI原油先物価格推移(2007-2011年)

2月1日を100としたときのWTI原油先物価格推移(2012-2016年)

別稿で原油価格とカナダドルは相関が高いことを示しました。上で示した春先の原油の季節的傾向は、カナダドルの売買に活かせる可能性があります。下図は、2007~2016年における、「2月1日から8月31日のカナダドル価格推移」です(2016年は途中までです)。相対比較するために2月1日を100としています。

2月1日を100としたときのカナダドル(CADJPY)価格推移(2007-2011年)

2月1日を100としたときのカナダドル(CADJPY)価格推移(2011-2016年)

冬場の下落傾向の記事で述べたように対円でのカナダドルレートはアベノミクスの影響で原油価格の季節的傾向と一致しないように見えますが、対ドルレートで見ると、概ね原油の傾向と同様であると考えられます。

2月1日を100としたときのカナダドル(CADUSD)価格推移(2007-2011年)

2月1日を100としたときのカナダドル(CADUSD)価格推移(2012-2016年)

以上をまとめると、春先の季節傾向を利用する戦略として以下の2つが考えられます。
・2~3月頃の安値での原油買いが有利
・2~3月頃の安値でのカナダドル買いが有利。但し対円ではなく、対ドルで。

買い建てたポジションの維持期間を2ヶ月程度に抑えるという前提ならば、順鞘による減価の影響は限定的ですから、原油CFDでも原油ETFでも問題なさそうです。カナダドルを買うという手もありますが原油と完璧な相関をするわけではないので、その辺は好みかもしれません。ちなみに筆者の2016年2~3月の売買戦略はETFでもFXでもなく「オイルメジャー株買い」でした。

原油の季節的傾向をETF、CFD、カナダドル等の売買に利用する(1)
原油価格が100ドルになるとカナダドルやノルウェークローネはどれくらい上がる?
カナダドルとノルウェークローネでサヤ取りができるか?
原油CFDを長期で買い持ちすると損をする。
(広告)対ドルのカナダドルの取り扱いのある通貨ペア充実のDMM FX!

イギリスのEU離脱報道前後での、ドバイ原油、WTI原油、カナダドルの動き(おまけ:ポンド、円)

イギリスでは、EU残留派議員の殺害事件の影響もあり、EU離脱を問う国民投票の事前予想は「EU残留」のほうに傾いていました。が、実際には事前予想の逆の結果でした。2016年6月24日の東京時間帯では、投票の途中経過の報道を受けて日本円は暴騰、ポンドと株価は暴落するという激しい動きとなりました。

こんなに激しい日に、東京商品取引所のドバイ原油先物と、カナダドル(対円)の動きを重ねるとどうなるんでしょうか?さっそく見てみましょう。

2016/6/24のTOCOM原油価格とカナダドルの関係

重ねてみると、まるで写真相場です。しかし実はドル円の動きとも殆ど一致しています。

2016年6月24日のTOCOM原油と米ドルの関係

東京市場のドバイ原油は円建てなので、為替が大きく動くとその影響をモロに受けてしまいます。対ドルでの変動を比較したいところです。

原油価格とカナダドルの相関を調べた結果では、対ドルレートのほうが相関が高くなっていました。WTI原油先物とカナダドル(対ドル)のティックチャート(Time&Salesのデータ)を重ね描きしてみましょう。GLOBEXのTime&Saleデータは直近1営業日分だけ公開されているため、これを用いました。データ加工に手間取ったのでよく動いた2時間だけです。上のチャートとは時間軸が異なるのでご注意下さい。GLOBEXとは、世界屈指のデリバティブ市場のCMEグループが運営する電子取引システムの名称であり、WTI原油先物だけでなく、通貨先物、株価指数先物などが、ほぼ24時間取引されております。昔は、人間が大声をあげて売ったり買ったりするピット取引が中心でしたが、現在では殆どの取引がGLOBEX上で行われています。

2016年6月24日午前11時頃のWTI原油とカナダドル先物のティックチャート

WTI原油先物とカナダドル(対ドル)は、多少デコボコしておりますが、荒れ相場時におけるTickチャート比較であっても、そこそこ相関が高いことが確認できました。

せっかくなので同時刻におけるポンドと円の価格も重ね描きしてみます。日本市場においてはFXでは対円レートが一般的なのですが、世界市場ではドルが中心なので、「ドルに対して高いか安いか」という見方をします。つまり「1英ポンドは何ドルか」「100円は何ドルか」というように見ます。11:44頃にポンドが対ドルで売られ、円が対ドルで買われている様子が分かります。したがってポンド円に換算すると瞬殺されるくらい激しい円高になってしまうわけです。なお、GLOBEX上で取引されているポンドや円などの通貨先物は、先物であって直物(スポット)取引ではないですが、ほぼ同じと考えてかまいません(金利差分、僅かに価格に違いがあるだけです)。

2016年6月24日の英ポンドと日本円のティックチャート

日経平均先物は、12時45分頃からサーキットブレーカーで取引停止となりました。参考までに、この日の225先物と為替を重ね描きしたチャートも掲載しておきます。

2016年6月24日の225先物とドル円の動き

カナダドルとノルウェークローネでサヤ取りができるか?

カナダドルや、ノルウェークローネは原油価格と強い相関関係があることがわかっています。ということは、カナダドルとノルウェークローネの間にも強い相関関係があるわけです。2008年1月から2016年6月の為替で相関関係を調べると下図のようになりました。グラフ中にある一次関数は回帰直線です。R2値は相関の強さを示しており、「1」が最も相関が強いことを示します。R2値は0.743もあるので、かなり相関が強いことを示しています。

2008年1月から2016年6月におけるカナダドルとノルウェークローネの相関関係(対円)

相関の強い銘柄同士は、両者が一時的に乖離したときに片方を買い、他方を売ることで、サヤ取りができます。サヤ取りとは「値動きに関連のある2銘柄の片方を買い他方を売る戦略」です。これは「ある期間における統計結果、傾向から判断すると今回も・・・となる可能性が高いから、それに賭ける」という戦略です。ロングショート戦略(Long Short Strategy)と呼ぶ人もいますし、スプレッド取引(Spread Trading)と呼ぶ人もいます。

対円で見るとカナダドルとノルウェークローネの値位置が大きく異なるので、売買数量は調整する必要があります。2016年1月~5月のカナダドルの平均値は約84.30円であり、ノルウェークローネは約13.33円でした。だいたい6倍の差となりますので、1万カナダドルと6万ノルウェークローネの値鞘の変化を調べてみましょう。

下図は2015年1月2日から2016年6月20日までの、1万カナダドルの円換算値と、6万ノルウェークローネの円換算値の差を棒グラフにしたものです。この期間において、両者の値鞘は概ね0円から8円のレンジ内に収まっていることが分かります。この期間における統計データから判断すると、値鞘が8円を超えて拡大するよりは5円以下に縮む可能性のほうが高いと筆者は判断しました。※2014年以前のデータで比較すると違った結論になります。普遍的な戦略ではありません。

もし、筆者がここでトレードを行うと仮定すれば、カナダドル(CADJPY)を1万通貨売り、ノルウェークローネ(NOKJPY)を6万通貨買います(但し値鞘が8円を超えたら即刻損切り)。通貨の上下そのもの方向性が当たらなくても、両者の値鞘が縮小すれば利益を得ることができます。このほかスワップの授受も損益に影響しますが、それほど長期間のトレードにならないので、無視できる程度であると思われます。

6倍したノルウェークローネ(対円)とカナダドル(対円)のサヤ取りチャート

統計的な傾向をもっと細かく解析した上で仕掛けるサヤ取りは、統計的裁定取引(Statistical Arbitrage、スタティスティカルアービトラージ、略してスタットアーブ)といいます。本例は、少ない統計データから導きだした大雑把なトレードアイデアですから、これをスタットアーブと呼ぶと金融関係者はお腹を抱えて笑うかもしれません。

原油価格が100ドルになるとカナダドルやノルウェークローネはどれくらい上がる?
ドバイ原油先物でコンタンゴ拡大を狙うサヤトリ
東京商品取引所(TOCOM)でのガソリンとドバイ原油のサヤ取り
(広告)ノルウェークローネ(NOKJPY)を1万通貨単位で売買できるヒロセ通商株式会社
(広告)公的な取引所でノルウェークローネ(NOKJPY)を10万通貨単位で売買できるくりっく365

原油価格が100ドルになるとカナダドルやノルウェークローネはどれくらい上がる?原油価格がFXに与える影響を考える。

カナダドルや、ノルウェークローネは原油価格と強い相関関係があります。横軸を年月日、縦軸を原油価格及び通貨の2軸としたチャート分析では、かなり似通った形状をしておりました。通貨価値は相対的なものであり経済情勢や金利動向などの多くの要因によって左右されるため、原油価格とこれら通貨の関係は1:1に対応しているわけではありません。とはいうものの、時間軸を除いて原油価格と通貨価値の相関を見ることで、WTI原油価格が100ドルまで戻るとカナダドルは幾らくらいまで戻るだろう、という見通しを得ることができそうですね。さっそくやってみましょう。

下図は2008年1月から2016年5月までのWTI原油先物(期近)価格と、カナダドル(対ドル、対円)、ノルウェークローネ(対ドル、対円)の相関関係を示したものです。グラフ中にある一次関数は回帰直線であり、R2という数値は相関の強さを示しており、「1」が最も相関が強いことを示します。対ドルで見るとカナダドル、ノルウェークローネの価値は、原油価格に対して一次関数で綺麗に近似できるほど相関性が強いことが分かります。R2値を見るとクローネのほうが相関が強いですね。一方、対円でのレートで見てみますと、かなりバラツキが大きい結果となりました。カナダドルのR2値は僅か0.0705しかありません。

WTI原油先物とカナダドル(対ドル)の相関図

WTI原油先物とノルウェークローネ(対ドル)の相関図

WTI原油先物とカナダドル(対日本円)の相関図

WTI原油先物とノルウェークローネ(対日本円)の相関図

せっかく回帰直線を得たわけですからWTI原油先物が100ドルになったときの為替レートを予想してみます。
カナダドル(対円のレート):90.5円
ノルウェークローネ(対円のレート):16.3円
カナダドル(対ドルのレート):0.981
ノルウェークローネ(対ドルのレート):0.176

対円レートに関しては、アベノミクスにおける金融政策の影響がかなり大きいため、長期的予測が難しいですが、いずれ原油が80~100ドルまで戻るであろうという見通しを前提条件とするのであれば、原油相関度が高い通貨を低レバレッジで保有するという戦略は、簡単な割に間接的に原油投資できるなかなか優れた戦略であろうと筆者は考えてます。金利動向によっては、スワップ支払いとなるリスクはありますが、原油ETFと違って減価することはないですから。

<1万通貨単位でノルウェークローネを取引できるヒロセ通商>
FX取引ならヒロセ通商へ

<安心な公設取引所くりっく365でのノルウェークローネの取引なら>
くりっく365

原油価格が上がるとノルウェークローネも上がる?

BP Statistical review of world energy June 2015によりますと、世界の原油生産量の第一位は、サウジアラビアではなく、実はアメリカです。しかしアメリカの原油の消費量はそれ以上に多いので、純輸入国でもあります。

[pieChart vaxis=”{title: ”}” haxis=”{title:”}” title=”世界の原油生産量(2014)”]
[‘国名’, ‘原油生産量(1日あたり) x1000バレル’],
[‘アメリカ’, 11644],
[‘サウジアラビア’, 11505],
[‘ロシア’, 10838],
[‘カナダ’, 4292],
[‘中国’, 4246],
[‘アラブ首長国連邦’,3712],
[‘イラン’, 3614],
[‘イラク’, 3285],
[‘クウェート’, 3123],
[‘メキシコ’, 2784],
[‘ベネズエラ’, 2719],
[‘ナイジェリア’, 2361],
[‘ブラジル’, 2346],
[‘カタール’, 1982],
[‘ノルウェー’, 1712],
[‘その他’, 18323],
[/pieChart]

単なる輸出量統計だけでは純輸入国なのか純輸出国か判断できませんが、原油生産国の生産量からその国の消費量を引くことによって、その国が原油の純輸出国であるかどうかがわかります。BP Statsでは日次の原油消費量データも公開されておりますので日次生産量から日次消費量を引いた円グラフを作成してみましょう。アメリカは生産量が多いにもかかわらず消費量がそれ以上に多いので純輸入国ですから、下の円グラフ内に登場しません。

[pieChart vaxis=”{title: ”}” haxis=”{title:”}” title=”世界の原油の純輸出国(2014)”]
[‘国名’, ‘[原油生産量-消費量](1日あたり) x1000バレル’],
[‘サウジアラビア’, 8320],
[‘ロシア’, 7642],
[‘アラブ首長国連邦’,2839],
[‘クウェート’, 2618],
[‘カナダ’, 1921],
[‘ベネズエラ’, 1895],
[‘カタール’, 1675],
[‘ノルウェー’, 1657],
[‘イラン’, 1590],
[‘その他’, 5311],
[/pieChart]

すると、このように我々がイメージしている「産油国」のランキングが出来上がりました。一位はサウジアラビア、二位はロシア、三位はアラブ首長国連邦です。カナダドルは原油価格との相関が強いわけですが、実質的な原油輸出量が世界第五位であることからも納得できます。ノルウェーの原油生産量は15位なのですが、輸出量ではイランよりも多く8位です。こうしたことから石油産業が同国のGDPに占める割合は多く、原油価格動向が同国の通貨、ノルウェークローネに大きな影響を与えると考えられます。

実際に原油価格とノルウェークローネの関係を調べてみましょう。ノルウェーは北欧の先進国であり、変動相場制を取っています。2014年1月から2016年5月における、WTI原油つなぎ足とノルウェークローネ(対円と対ドル)の関係を以下に示します。

WTI原油先物とノルウェークローネ(対日本円)のチャート重ね描き

WTI原油先物とノルウェークローネ(対ドル)のチャート重ね描き

対円におけるノルウェークローネは、WTI原油価格と相関が低い時期があります。この時期はアベノミクスの異次元緩和で急激に円安が進んでいた時期でもあります。対ドルにおけるノルウェークローネはWTI原油価格と相関が高くなっています。
次にリーマンショックで原油価格が暴落してから、原油価格が上向き始めた時期について見てみます。2008年1月から2009年12月における、WTI原油つなぎ足とノルウェークローネ(対円と対ドル)の関係を以下に示します。

リーマンショック時のWTI原油先物とノルウェークローネ(対円)のチャート重ね描き

リーマンショック時のWTI原油先物とノルウェークローネ(対ドル)のチャート重ね描き

WTI原油価格とノルウェークローネには、大きな相関があるようです。原油に間接的に投資する方法としてノルウェークローネに投資する手があるかもしれませんね。

<1万通貨単位でノルウェークローネを取引できるヒロセ通商>
FX取引ならヒロセ通商へ

<安心な公設取引所くりっく365でのノルウェークローネの取引なら>
くりっく365