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カナダドルとノルウェークローネでサヤ取りができるか?

2017/04/11

カナダドルや、ノルウェークローネは原油価格と強い相関関係があることがわかっています。ということは、カナダドルとノルウェークローネの間にも強い相関関係があるわけです。2008年1月から2016年6月の為替で相関関係を調べると下図のようになりました。グラフ中にある一次関数は回帰直線です。R2値は相関の強さを示しており、「1」が最も相関が強いことを示します。R2値は0.743もあるので、かなり相関が強いことを示しています。

2008年1月から2016年6月におけるカナダドルとノルウェークローネの相関関係(対円)

相関の強い銘柄同士は、両者が一時的に乖離したときに片方を買い、他方を売ることで、サヤ取りができます。サヤ取りとは「値動きに関連のある2銘柄の片方を買い他方を売る戦略」です。これは「ある期間における統計結果、傾向から判断すると今回も・・・となる可能性が高いから、それに賭ける」という戦略です。ロングショート戦略(Long Short Strategy)と呼ぶ人もいますし、スプレッド取引(Spread Trading)と呼ぶ人もいます。

対円で見るとカナダドルとノルウェークローネの値位置が大きく異なるので、売買数量は調整する必要があります。2016年1月~5月のカナダドルの平均値は約84.30円であり、ノルウェークローネは約13.33円でした。だいたい6倍の差となりますので、1万カナダドルと6万ノルウェークローネの値鞘の変化を調べてみましょう。

下図は2015年1月2日から2016年6月20日までの、1万カナダドルの円換算値と、6万ノルウェークローネの円換算値の差を棒グラフにしたものです。この期間において、両者の値鞘は概ね0円から8円のレンジ内に収まっていることが分かります。この期間における統計データから判断すると、値鞘が8円を超えて拡大するよりは5円以下に縮む可能性のほうが高いと筆者は判断しました。※2014年以前のデータで比較すると違った結論になります。普遍的な戦略ではありません。

もし、筆者がここでトレードを行うと仮定すれば、カナダドル(CADJPY)を1万通貨売り、ノルウェークローネ(NOKJPY)を6万通貨買います(但し値鞘が8円を超えたら即刻損切り)。通貨の上下そのもの方向性が当たらなくても、両者の値鞘が縮小すれば利益を得ることができます。このほかスワップの授受も損益に影響しますが、それほど長期間のトレードにならないので、無視できる程度であると思われます。

6倍したノルウェークローネ(対円)とカナダドル(対円)のサヤ取りチャート

統計的な傾向をもっと細かく解析した上で仕掛けるサヤ取りは、統計的裁定取引(Statistical Arbitrage、スタティスティカルアービトラージ、略してスタットアーブ)といいます。本例は、少ない統計データから導きだした大雑把なトレードアイデアですから、これをスタットアーブと呼ぶと金融関係者はお腹を抱えて笑うかもしれません。

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