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原油CFD 原油先物

原油をトレードするなら先物とCFDのどっちが良いか?

2017/05/01

原油に投資する方法としては原油CFD原油先物原油ETFがあります。原油CFDはニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油先物を小口で取引できるようにしたものです(一部の取引会社では後述するICEのブレント原油を小口で取引できるところもあります)。原油先物は東京商品取引所(TOCOM)に上場されているドバイ原油先物、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)に上場されているWTI原油先物、インターコンチネンタル取引所(ICE)に上場されているブレント原油先物がありますが、日本居住者がNYMEXやICEで取引する環境を提供している取引会社は少ないことと、売買単位が大きすぎること、税制上の問題があるので、先物をやるなら消去法的にドバイ原油先物が選択肢となります。特徴を以下の表にまとめました。海外先物と原油ETFはおすすめできませんが比較のために表に載せています。

項目 先物取引(国内) CFD(※1)
対象市場 東京商品取引所(TOCOM) ニューヨーク市場(NYMEX)
取引の種類(※2) 取引所取引 店頭取引
原油の種類 ドバイ原油 WTI原油
取引単位 50キロリットル(50000リットル) 10バレル(1590リットル)
最低投資金額 約15万円 約3000円
限月 6 1
ロールオーバー 必要なら自分で 自動で強制的に
取引可能時間 08:45-15:15、16:30-05:30 日本時間早朝に1時間の中断時間あり
サヤ取り 可能 不可能
税金 申告分離、CFDと合算可 申告分離、先物と合算可
取引会社 EVOLUTION JAPAN株式会社[EVOCX]など DMM CFDGMOクリック証券CFD
など
項目 先物取引(海外) 原油ETF
対象市場 ニューヨーク市場(NYMEX) 東京証券取引所(TSE)
取引の種類(※) 取引所取引 取引所取引
原油の種類 WTI原油 WTI原油
取引単位 1000バレル 約10バレル相当
最低投資金額 約50万円 約3000円
限月 多数あり なし
ロールオーバー 必要なら自分で 自動で強制的に
取引可能時間 日本時間早朝に1時間の中断時間あり 9:00-15:00
サヤ取り (※3) 不可能
税金 総合課税、繰越不可 証券口座同士で合算可
取引会社 楽天証券など 証券会社全般

(※1)取引会社によってはICEのブレント原油を扱っていたり、取引単位がもっと大きかったり、自動ロールオーバーがない場合があります。CFDは取引会社がルールを決めることができるため。GMOクリック、DMM.comはこの表の通り。
(※2)店頭取引とは売買の相手側が取引会社であるということを意味します。あなたがCFD取引会社から原油CFDを買った場合、取引会社があなたに売っているということになります。取引所取引は、その名の通り、取引所での取引であり売買の相手は多数の市場参加者の誰かということです。要するに価格の透明性という点では取引所取引に軍配が上がりますが、大量に売買するわけでないのであればあまり気にする必要はないでしょう。
(※3)NYMEXではサヤトリ(スプレッド注文)はサポートしていますが、楽天証券は非対応のようです。

東京市場の原油先物はドバイ原油でありニューヨーク市場のWTI原油とは異なります。両者の動きは似通っていますが、まったく同じをするわけではありません。ドバイ原油先物は円建てですから分かりやすい反面、ニュースによく登場するWTI原油をトレードしたほうが分かりやすいという方もいらっしゃるかもしれません。CFDの最大のメリットは超小口で売りも買いも自由自在に行えることです。売買数量のイメージ図を下に示します。

TOCOMとCFDの売買サイズの比較
ドバイ原油先物の売買1ロットあたりの数量は50キロリットルです。先物の場合は何ロットと呼ぶ人は少なくて、業界の慣習としては1枚、2枚(いちまい、にまい)と数えます。1枚が50キロリットルになります。CFDはGMOクリックやDMMは10バレル単位を1ロットとしており最低売買単位が極めて小さいのが特長です。1バレルは159リットルなので、10バレルですと1590リットル(1.59キロリットル)ですね。30ロット(300バレル)で47.7キロリットルですから、だいたいドバイ原油1枚分と同じになります。

つまりCFDの最低取引単位は、ドバイ原油先物の1/30程度ということで、小口で練習したいという点ではWTI原油のCFDが一番お手軽。原油価格がドル表示ですが売買損益が円で発生する点も大きな特徴と言えるでしょう。原油CFDの場合、50ドルで100バレル買って55ドルで売った場合は、利益500ドル(値幅5ドルで、数量100バレルだから5x100=500)にコンバージョンレート(損益確定時の為替)を掛けて損益が決まります。もし円建で原油を取引している場合にはドル建てで見た原油は上昇したけど円高になったせいで値上がりが小さいということがありうることと比べれば有利と言えます。但し良いことばかりではなくてWTI原油が順鞘(コンタンゴ)のときにCFDを長期間買い持ちしていると、ロールオーバー時に発生する価格調整額の支払いが積み重なり、値上がりしたのに全然儲かってないどころか損をした、というようなケースも考えられます。これを逆手に取った高等戦略として、WTI原油が順鞘(コンタンゴ)のときにCFDを長期間売り持ちすることで鞘滑り取り(さやすべりとり)を行うという手もあります。上手に使えば上げも下げも狙うことができます。筆者の場合は戦略別に複数口座を持っていて、各々の口座の損益を記録しています。鞘滑り取り用の口座で少量の原油CFDを売りっぱなしで放置、短期トレード用口座ではCFDを買ったり売ったりしてるというわけです。

ドバイ原油先物はどうなんでしょうか。筆者はCFDよりも実はドバイ原油先物の取引頻度のほうが高いです。ドバイ原油先物では売買する先物の限月を選ぶことができる上、ガソリン先物や灯油先物と組み合わせてリスクを減らした保守的な売買戦略が可能だからです。例えばドバイ原油のコンタンゴの拡大を狙う鞘取り(さやとり)は筆者がよく仕掛けてる戦略です。商品先物の一番の問題は「先物会社のイメージが悪すぎること」でしょう。現在では規制強化により悪徳営業マンは死滅しました。ナニワ金融道に登場する教頭先生のような目に遭う人は現代では皆無であるといえ るでしょう。オンラインの取引ツールで自分自身の判断で売買注文を出すだけなのでCFDと同等のリスクであると考えて良いです。ドバイ原油先物で保守的な売買手法で売買するよりも、CFDで資金一杯にレバレッジかけて売買するほうがよほど危ないです。

買い気配値をbid、売り気配値をaskといいます。あなたが売りたいときは、相手はbidの価格で買ってくれるわけですので、あなたの売り値はbidです。あなたが買いたいときは、相手はaskの価格で売ってくれるわけですので、あなたの買い値はaskです。つまり、bidとaskの差(スプレッド)が小さいほど、スキャルピングなどの細かい機敏な売買に有利です。

項目 手数料 bid/askのスプレッド
先物取引 有料 時間帯によっては非常に狭い(広いときもある)
CFD(※) 無料 常に3~4pips以上開いている

※GMOクリック、DMMではCFD手数料は無料ですが、一部、有料のところもあるようです。

取引所取引ではbidとaskが少々開いていても、だいたい真ん中くらいで指値をすれば誰かがその指値に向かってくれて注文が成立する場合がありますが(あなたが買い注文としてbidを出して待っていると、誰かがそのbidに対して売り向かってくれる)、CFDの場合はあなたのbidに対して取引会社の提示するaskが下がってこない限り取引が成立しません。

超短期トレードが主体の方はドバイ原油とCFDを実際にトレードして比較してみるのが良いと思います。筆者個人の感想としては東京時間帯であればドバイ原油先物のほうが短期トレードしやすいです。ニューヨーク時間帯(東京は夜中)は、ドバイ原油は取引数量があまり多くなくてbid/askのスプレッドが広くて値が飛びやすい上に手数料も必要なのでCFDでWTI原油を売買したほうが良いと思います。短期トレードではなければ(数分以上、あるいは数日以上、建玉を維持する人は)、先物とCFDの間に大きな差は無いと思います。

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原油CFDを長期で買い持ちすると損をする。
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東京商品取引所(TOCOM)でのガソリンとドバイ原油のサヤ取り
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原油CFDの鞘滑り取りでコンタンゴを収益化する

追記。原油ETFの話も少々。WTI原油が順鞘(コンタンゴ)のときにETFを長期間買い持ちしていると、ロールオーバー時の損失により価格が上昇しにくいという大きな問題があります。また問答無用で円建てになっていますので、「ドル建てで見た原油は上昇したけど円高になったせいで値上がりが小さい」ことも重しになるケースがあります。株の売買益が主たる金融取引益の人の場合は、ETFの売買損益を損益通算できることが最大のメリットです。原油価格下落に賭けるときだけに使うとしても、空売りすると貸し株料のコストがかかることを考慮しますとCFDのほうに軍配が上がるかな、と思います。(株で損してる人が、原油の値下がり益を狙う場合は、税金の点では原油CFDよりも原油ETFの空売りのほうが有利です。株と原油ETFは損益通算できるが、株とCFDは損益通算できないため)

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