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原油や天然ガスの統計

注目すべき毎週発表される原油統計2つ

2019/01/19

原油の需給動向を読むにあたり、毎週発表される週間在庫統計は非常に重要です。紛らわしいことに発表機関は業界団体のAPIと米政府機関のAPIの2つがあります。EIAはDOE(Department of Energy,米エネルギー省)内の組織です。

略称 正式名称 日本語訳名称 どんな機関か
API American Petroleum Institute 米国石油協会 業界団体
EIA US Energy Information Administration 米国エネルギー情報局 米政府の公的機関

どちらの統計も米国東部時間の金曜日午前7時時点での在庫統計ですがAPIはサンプリング調査EIAは全数調査のため、データの正確性という点では当然EIAに軍配が上がります。とは言うものの、APIの在庫統計発表のほうが先に行われるため、それを材料に原油相場が動き、その後に発表されたAPIの在庫統計発表を材料に、これまた原油相場が動くという場合があります。ドル円を売買されている方は雇用統計発表などで為替がビュンと大きく動く経験をされたことがあると思いますが、原油相場も在庫統計を材料に急激に動く場合があります。

発表者 調査方法 発表日時※1 日本時間※2
API サンプリング調査 毎週火曜16:30EST 水曜05:30
EIA 全数調査 毎週水曜10:30EST 水曜23:30

※1:APIの発表日は原則火曜日ですが、米国の休日の関係で水曜日になる週もあります。EIAの発表日は原則水曜ですが木曜になる週もあります。ESTは米国東部時間の略称です(Eastern Standard Time)。ちなみに日本時間はJSTと略記します(Japan Standard Time)。
※2:米国サマータイム終了後は時間がずれます。夏時間終了後(2018年11月5日以降)は、日本時間(JST)は1時間ずれて06:30と24:30になります。

原油価格は夜中に動くイメージがありますが、前日のWTI原油先物の終値が高かったのに東京時間帯で原油価格が大きく下落しているような日があります。これは日本時間の水曜早朝に発表されたAPI在庫統計の影響を受けて大きく原油相場が動いたからかもしれません。すなわち、日本市場で原油ETF,ETN(例えば野村原油の1699や、WTI原油の1671、原油ダブルブルETNの2038)をデイトレするなら「水曜日」が好適かもしれません。原油CFDの場合はほぼ24時間取引できるので、水曜早朝05:30と、水曜深夜23:30頃は原油相場から目が離せませんね。

EIA週間統計:原油、ガソリン、中間留分の在庫推移(グラフ)
EIA週間統計:天然ガス在庫推移(グラフ)
APIの在庫統計発表カレンダー(注意。PDFリンクです)
EIAの在庫統計発表カレンダー(祝日などがあると、ときどき曜日がずれます)
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