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原油価格の下げ期間は、想像よりも遥かに長期化することがある

2019/03/14

原油はどこまで下がるんでしょうか。それが分かれば苦労はしませんが、下落の時間軸を考えれば超大雑把な見通しは立てられるかもしれません。

原油価格が下げ始めると、想像よりも遥かに長期化することあります。下図は2008-2009年頃の金融危機時の原油下落の様子と、2014年後半以降の原油価格の下落の様子、そして2018年10月以降の原油下落の様子を重ね描きしたものです。縦軸は直近の天井価格を100として規格化してあります。横軸は直近の天井価格をつけてからの経過日数です(営業日ベースなので注意。ざっくり5日で1週間、20日で1ヶ月)。

原油価格の下落長期化の様子(金融危機時、2014-15年、2018-19年の比較)

金融危機のときは、そりゃあ1年くらい上がらなくても仕方ないだろうと思うわけですが、最近の例では2014年後半から2015年にかけての下落期間は半年以上に及びました。では最近の下落期間はどうかというと、直近の天井をつけたのが10月であってまた3ヶ月程度しか経っていません。日柄的にはまだ買いは怖いところだと思います。

次にWTI原油のフォワードカーブの変化を見てみましょう。フォワードカーブとは期限の短い先物価格を基準に先物価格との差を取ったものです。例えば最も期限が短い先物(CFDが参照してる価格、ETFの組成の基準となる価格)が50ドル、一ヶ月先の先物が51ドルであれば、順鞘の幅は1ドルということになります。

2018年9月から12月頃のWTI原油先物のフォワードカーブ

2018年9月頃まではWTI原油は逆鞘(バックワーディション)でしたが、10月以降は順鞘(コンタンゴ)が定着しています。逆鞘から順鞘への転換すると長期化する傾向があります。一番上に掲げた図ではまだまだ下げが継続しそうな雰囲気ですが、フォワードカーブ形状の点からも同様であると言えそうです。順鞘期にCFDの長期買い持ちは、毎月の価格調整額が支払いとなるため、これがどんどん積もっていくために損が拡大しやすいので要注意。ETFも同様で1699,1671の長期買い持ちは不利です。2038のようなレバレッジ型は更に不利なので短期トレード用として割り切って活用するのが良いと思います。CFDは売りもできるので反発時に少量売って粘りまくって価格調整額をしばらく頂き続けるという手もありそうです。

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