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2018年11月の天然ガス暴騰の件

2019/02/09

天然ガス生産量そのものはシェール革命によって順調に増加しています。このため天然ガス在庫はあまり材料視されずに、10月頃までは価格は低迷していたわけですが、11月に入ってからは過去10年来の低在庫だと騒ぎたてられて、いきなり天然ガス価格が急伸しました。下図は毎年10月~翌2月の天然ガス先物のチャートです(先物つなぎ足)。

天然ガスの10月から翌2月の価格変動の過去数年の比較

毎年トレードしてる身としては、11月頃の急騰は、けっこうあるあるパターンです。天然ガス消費量の季節パターンとしては夏場に少なくて冬場に多いという特徴があります。一方、在庫量は、春先から増加してゆき11月頃から消費量の増加に伴って在庫の取り崩しが顕著となり、年明けは概ね右肩下がりで在庫が減っていきます。下図はアメリカの天然ガス生産量、消費量、在庫量の推移です。消費のピークが1月頃、在庫のピークが11-12月頃という様子がよくわかると思います。また、生産量は概ね安定した右肩上がりということも分かると思います。

天然ガスの生産量、消費量、在庫量の推移

このため11~12月頃の在庫量が例年より少なく、なおかつ寒波が来たりすると、天然ガス価格が突如としてドカンと上昇することがあります。ちなみに筆者はEIA(米エネルギー省エネルギー情報局)週間在庫統計で天然ガス在庫をチェックしつつ、NOAA(アメリカ海洋大気庁)で気温予想(1ヶ月予想、3ヶ月予想がカラフルな色分け)を参考に張ってます。今回の急騰では上手に張れませんでしたが。。。難しい。

(2019/1/11追記)天然ガスの暴騰はヘッジファンドの踏み上げだった模様です
(2019/2/3追記)ファンダメンタルズ的な季節傾向を利用した1-2月の天然ガスのトレードプラン

※EIAで生データを見るとWeekly Lower 48 States Natural Gas Working Underground Storageと書いてある欄です。"Lower 48 States"とは馴染みのない表現だと思いますが、ハワイを除く北米の米国エリアで、アラスカ州を除く全部の州という意味です(全部の州がアラスカより南にあるため)。
※EIAで生データを見ると、生産量はU.S. Natural Gas Gross Withdrawalsと表現されています。ガスを取り出すことをWithdrawalと表現します。銀行からお金を引き出すこともWithdrawal。

アメリカにおける天然ガス生産量、消費量、輸出量の推移
天然ガス在庫推移(グラフ)
天然ガス在庫量在庫はこちら。Excel形式で無料でダウンロード可。
注目すべき毎週発表される原油統計2つ
EIA週間統計:原油、ガソリン、中間留分の在庫推移(グラフ)
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