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天候相場期に生育状況(Crop Progress)を参考にコーン(とうもろこし)投資する方法

アメリカのコーン(とうもろこし)の作付面積は年2回発表されます。最初に3月に作付意向面積が発表されます(年1回、3月末だけ)。これは種まきも全然してない段階の作付け予定の面積ですが、農家は去年の作物の残りを種にしているわけではなくて、タネ屋からタネを購入する必要があるので、農家のテキトーな申告というわけではありません。去年の実をまけばいいじゃん、と素人は思いますけど、収穫量が激減してしまうのでタネ屋から買わざるを得ません。

で、4月~6月頃にコーンの作付けが行われます。米国農務省(USDA,US Department of Agriculture)は毎週月曜16時(米国時間,4月~11月のみ)に、生育状況(Crop Progress)を発表しています(Release Calendarをクリックして、月曜のCrop Progressをクリック)。つまり日本時間の火曜の朝に穀物相場が急変することがあるのでコーンや大豆で勝負している人はこの時間は注意しましょう。2019年の場合、コーンの作付けが例年より大幅に遅れたのでCrop Progressを監視していた人は上げ相場に乗れたことでしょう。下図は2019年,2018年、2014-2018年平均の作付け進捗率です。今年は荒天のため作付けの進捗が例年の半分くらいの速度で進んだため、コーンが暴騰しました。

US Corn Crop Progress (Planting) 2019

下図は上のコーン作付け進捗率と同一時間軸における、コーンの投機筋の買い玉(COTレポート)とシカゴ市場のコーン先物価格の関係ですが、コーンの作付け遅れが明らかとなった5月上旬に、投機筋が一気に売り越しから買い越しに変化し、先物価格が急騰しているのがわかりますよね。Crop Progressを監視していた人は売り越しだったファンドがやべーぞ、と焦って買い戻ししてくることを先読みできたかもしれません。

コーン先物価格と投機筋の建玉(COT)の関係

作付けが終わる6月末に、実際の作付面積が発表されます。2019年のコーンの作付面積見通しは9170万エーカー(前年比で3%増,市場予想8666万エーカーより大幅増)でした。農家の気持ちになって考えるとコーン価格が上がってるから沢山植えれば儲かるぞ、ということなんでしょうかね。

コーンの作付けが終わってしまえば、あとは収穫を待てばよいというわけではありません。7月中旬から8月初旬にかけて、コーンは受粉期に入ります(シルキングと言います)。この時期に高温乾燥が続くと受粉できないコーンは実らすことができなくなるため、収穫量が大幅に減少する危険性があります。したがってこの時期はアメリカ国立気象局(NWS,National Weather Service)の6~10日間予想(6 to 10 Day Outlooks)などによってコーン先物価格が乱高下しますので短期トレードには好適な時期と言えるでしょう。

CMEで必要なデータがまとめられてます。コーン作付け面積はUS Corn Crop Progress - Plantingを見よう。
作付意向面積(年1回、3月末発表)
作付面積(年1回、6月末発表)
NWS 6~10日間予想(Temperatureは気温、Precipitationは降水量。カラフルで見やすい)
COTでファンド動向を見ながらコーン(とうもろこし)相場を張る
コーン(とうもろこし)に投資する方法は、商品CFDが一番簡単

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