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2017年1月のOPEC減産動向(1)

2017/02/20

OPEC、非OPECの1月の減産動向に関するニュースのポイントは以下の通りでした。

・OPECと非OPECの1/22会合で150万バレルの減産実行を確認(予定は日量180万バレルなので、予定の83%)。
・OPEC全体として減産合意は約88%履行(石油・ガス業界専門調査会社JBCエナジー推計)
・1月末までに170万バレルの減産が可能に(ロシアのノバク・エネルギー相、インタファクス通信)
・協調減産は2月には100%(180万バレル)達成できる(サウジアラビアのファリハ・エネルギー産業鉱物資源相)
・OPECによる原油輸出は1月は減少している(タンカー追跡会社ペトロロジスティクス)

原油先物市場のうち、中東産原油の流通量がより大きな影響を与えるほうはブレント原油です。実際、ブレント原油のフォワードカーブが1月下旬から2月上旬にかけて急激に縮んでいることが確認できました(グラフ1枚目。22ヶ月先のデータ点が抜けてるのは筆者の手抜きです)。これは確かに余剰原油が急激に減少していることを示唆しています。フォワードカーブとは、取引量が最も多い期限の短い原油先物(期近の先物価格)を基準に、決済期限が先の原油価格を繋いでいった曲線のことであり、長・中期の需給トレンドを読むために役立つことがあります。比較のためブレントとWTIのフォワードカーブの両方を載せておきます。WTIは2枚目のほうです。

ブレント原油のフォワードカーブ2017年2月3日現在(2)

WTI原油のフォワードカーブ2017年2月3日現在(2)

米国内の石油生産者はOPECと一緒に減産するわけではないので、米国内の原油の過剰在庫は、そう簡単に減るわけではなさそうで、WTIのフォワードカーブは未だにコンタンゴ幅が大きい様相を呈していますね。統計的には2~3月はブレントもWTIも原油買いが有利な時期ですが、コンタンゴ幅を考慮するとブレント買いのほうが多少有利かもしれません。ただし、既に投機筋はお腹一杯の買い建玉を持っているので、このまま大逆鞘になって馬鹿上げする可能性は低く、じわじわと行くのかな?と筆者は予想しています。と言っても、予想は当たらないんですけどね。

<参考ニュースソース>
OPECと非加盟産油国、既に150万バレルの協調減産実行を確認
OPEC、減産合意ほぼ順守か-原油相場は堅調
OPEC、原油減産履行で投資家納得させる-買越残高が増加

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