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NOMURA原油インデックスを計算してみよう

2016/06/28

1699「NEXT FUNDS NOMURA原油インデックス連動型上場投信」は、NOMURA原油ロングインデックスを対象指数とし、日本円換算した対象指数に連動する投資成果を目指しています。NOMURA原油ロングインデックスは、世界の原油先物取引の中から、取引量が多く流動性が十分あるものを構成銘柄として採用し、原油価格の値動きに連動することを目的とするインデックス、となっています。

自分で計算できるのかチャレンジしてみましょう。野村證券金融工学研究センターのHPで詳しい計算式が開示されています。式がちょっと難しいのですが複数種の原油をインデックス化できるように汎用性を持たせて定義したためだと思われます。説明をよく読むと現在組み入れられている銘柄は現在WTI原油だけですから、複数銘柄に対して各々計算して合計する過程がなくなりますので意外に簡単に計算できます。採用されている限月は一つだけです(ロールオーバーの日のみ2つの限月を参照しています)。ということで、WTI原油価格から自分で指数を計算することができます。計算方法は「WTI原油の終値の比」と「前日の指数」を掛ければ良いです。下のカラフルな表を見ながら説明します。
その前にWTI原油の限月と、最終取引日は以下のようになってます。だいたい、一つ前の月の20日頃となってます。
2016年1月限 2015年12月21日
2016年2月限 2016年 1月20日
2016年3月限 2016年 2月22日
2016年4月限 2016年 3月21日
2016年5月限 2016年 4月20日

2016年3月~4月のWTI原油先物を用いて野村INDEXを計算した結果の表

例えば2016年3月16日の場合、2016年4月限はまだ取引されていますが、取引中心の限月は既に翌月の2016年5月限になっており、インデックス計算のための限月は2016年5月限となっています。3月16日のインデックスを計算するためには、3月15日の2016年5月限の原油価格(38.08ドル)と、3月16日の2016年5月限の原油価格(40.00)の比を求め(40.00÷38.08=1.05042)、3月15日のインデックス(287.60)に掛けます(1.05042×287.60=302.10)。ちょっと難しいのはロールオーバーです。上述のように期限が短い先物は期限が来るたびに次々と上場廃止になっていきますので、期限前に次の期限の先物に乗り換えて行く必要があります。かなり先の先物を買えば良いのでは?と思いますけれど、期限が短い先物ほど取引量、取組高ともに多いため、期限が短い先物を乗り換えて行くことになっています。ロールオーバーする日は米国と日本のカレンダーの違いによって月によって多少異なるものの、2016年4月の場合、4/8がロールオーバー日のようです。上表の場合、4/7までは2016年5月限の変動比からインデックスを計算し、4/8は2016年5月限の変動比と2016年6月限の変動比の平均からインデックスを計算し、4/9以降は2016年6月限の変動比からインデックスを計算しております。表の一番左側が野村證券金融工学研究センター発表のインデックス値、右から2番目の列がWTI原油の清算価格を使って筆者が計算したインデックス値です。両者が殆ど一致していることから、計算方法はこれで正しいようです。

表に記載した原油先物価格は、NYMEX発表の清算価格(Settlement Price)ですが、原油先物はほとんど途切れることなく取引されているので、いつの価格だ?という疑問があります。これはDaily Settlement Proceduresで定められておりまして、米国東部時間の14:28から14:30のVWAP(売買高加重平均価格)です。

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